ハードディスクとは、コンピュータの中のデータを格納する記憶装置のことです。ハードディスクは、メモリ・CPUと並んで、コンピュータを構成する3つの要素のうちのひとつです。なお、ハードディスクは、HDと書かれていることも多いですが、正式にはハードディスクドライブであり、その頭文字をとって、HDDと略します。コンピュータは、ハードディスクに格納されているデータを、必要に応じてメモリに呼び出し、CPUで処理します。ハードディスクは、いわば、データの倉庫のようなものだと考えればいいでしょう。

ハードディスク上では、ファイルやフォルダを作成したり、移動や削除を行ったりしますが、全体としてのデータの記録方式のことをファイルシステムと呼びます。主なファイルシステムには、過去のものも含め、Mac OSではHFS(HFS+)、WindowsではFATやVFAT、FAT32、NTFSなど、Windows NTではNTFSといったものがあります。 FAT32はMS-DOS時代から使われてきた歴史のあるファイルシステムで、主に個人使用のコンピュータに適しているとされてきました。一方でNTFSは、何人かで共同で使うコンピュータのために開発されています。しかし、FAT32では扱えるファイルのデータサイズに限界があったり、ファイルごとに細かくセキュリティ設定を行うことができないといった問題があり、最近では個人使用のコンピュータでも、ハードディスクのファイルシステムはNTFSが主流となっています。

ただし、外付けのハードディスクやUSBメモリでは、取りつけ、取り外しが行われた際の安全性や、古いOSとの互換性を重視して、FAT32でフォーマットされていることが多いようです。Windows XPでは、外付けのハードディスクやUSBメモリ(リムーバブルメディア)をNTFSでフォーマットするには、特別な手順が必要になっています。

ハードディスクは、パソコンだけでなく、携帯電話や映像などを録画するレコーダなどにも内蔵されています。また、ハードディスクには、パソコンに内蔵されているものの他に、外付けタイプのものもあります。