インターネット接続の際に気になる単語として「プロバイダ」というものが挙げられます。
フレッツ光のサービスを探していると必ず目に付くこの単語は、一体どんな意味なのでしょう?さらにこのプロバイダをどう選べばいいのか疑問に思っている方も多いはずです。
今回はそんなプロバイダとそのお得な活用法について説明していきます。
インターネット接続の必須サービス「プロバイダ」とは?
インターネット接続には必須とも言えるプロバイダなのですが、普段は表に出にくいサービスなだけにあまりプロバイダについて説明される機会は少ないものです。
そこでまずプロバイダとは何か、そしてどうやって契約すればいいのかについて説明していきましょう。
インターネット回線に「接続」するために必要なサービス
プロバイダというのは、正確には「インターネットプロバイダサービス(IPS)」を略した呼び方で、プロバイダを和訳すると「供給者」という意味となります。
(出典:NTT東日本 フレッツ光公式)
インターネットはあちこちに張り巡らされた「ネット」に接続して、世界中の情報につながるというイメージのサービスですが、ここで想像されるのは「回線」自体なのではないでしょうか。しかし、回線というのはあくまでインフラに過ぎないため、その回線にパソコンやスマホを接続するための仕組みが必要となるのです。
やや乱暴な例えになりますが水道で言えば、水道管が回線で、蛇口がプロバイダと言ったイメージでしょうか。蛇口がなければ水を使うことができません。水道管に接続して私たちが水を使えるようにするのが、プロバイダの役割です。
そのため一般的に私たちがインターネットを契約する際は、どこの回線を使うかについて検討するのですが、フレッツ光などのサービスの場合は別途プロバイダとの契約が必要となります。
プロバイダはどこで契約できるのか
ではそんなプロバイダはどこで、どのように契約すれば良いのでしょうか。まずプロバイダを契約するためには二つの方法があることを理解しておきましょう。
一つはインターネット接続契約をする際に、プロバイダ契約までまとめてできてしまうという方法です。わかりやすくいえばスマホの契約と同じように、回線もプロバイダも同時に自動的に契約できてしまう方法。
もう一つが回線とプロバイダを別々に契約する方法ですが、これは自分で勝手に好きなプロバイダを選べるというわけではありません。なぜなら回線にはそれぞれ対応したプロバイダを使わなければならないからです。例えばフレッツ光であればフレッツ光専用のプロバイダがあるため、実際にはその中から契約するプロバイダを選択するという形になります。
インターネットの契約はフレッツ光の回線契約をするページがからプロバイダを選択する方法と、プロバイダ側のページから契約する方法、あるいは回線の販売店や代理店が紹介しているページから契約する方法など、複数の契約方法があるのです。
そのためややわかりにくくなってしまうかもしれませんが、親切にサービス内容をしっかり紹介してくれるページから契約するのが安心でしょう。
プロバイダ選びの注意点をチェックしておこう
このプロバイダ、同じ回線にいくつかのプロバイダから選択できるのですが、どのように選べばいいのでしょうか。ここではプロバイダ選びのポイントについて説明していきます。
プロバイダでインターネット接続のスペックは変わるのか?
ここで気になるのがプロバイダによってサービスが違うのか?という疑問ではないでしょうか。
基本的にインターネット接続のスピードや安定性、つまり、つながりやすさなどの性能面は、プロバイダよりも回線によって決まります。そのためプロバイダが違っても、極端にスピードが変わったり安定性が変わったりということはありません。
とは言ってもプロバイダが全くスピードや安定性に関係ないかといえば、そうでもないのです。実際に使っているユーザーの速度テストなどによると、同じような条件下でもプロバイダによって回線速度が異なるという例はよく報告されています。
そのような速度などの情報は、プロバイダが公開している場合もありますので、データをチェックして参考にしても良いでしょう。

プロバイダごとに異なるサービスも要チェック
プロバイダ契約の選定には、さらにチェックしておきたいポイントがあります。それは、プロバイダごとに提供するサービスの違いです。
具体的にいえば、例えばメールアドレスの提供、さらにセキュリティ対策、ホームページの作成サービスやドメイン取得サービスなどのサービスの中から、どれを利用できるかがプロバイダによって異なる場合があります。ですから自分が必要なサービスがそこに含まれているかを事前に確認しておいた方が良いしょう。
例えばメールアドレスはプロバイダによって「@***.jp」といった、アドレスに含まれるドメインが変わってきますので、もし自分専用のメールアドレスが欲しいのなら、気に入ったアドレスが取得できるプロバイダを選ぶと良いです。
あるいはホームページを作成するために必要なサーバーや、作成サービスを利用したいのであれば、ホームページ作成サービスを提供しているプロバイダを選ぶべき。セキュリティに関しても、専用のソフトウェアを利用できるプロバイダもありますので、これも選択の条件として重要となります。
ただし付加価値の多いプロバイダはその分月額料金が高めになりがちですから、使わないサービスができるだけ少ないプロバイダを選択することも心がけておきましょう。
法人向けなら充実のサービスが受けられるプロバイダを
やや話が逸れるかもしれませんが、もし法人としてインターネット接続を契約したいのであれば、法人専用のサービスを選ぶのが正解です。もちろんフレッツ光などのインターネット接続サービスには、法人専用のものが用意されていて、法人として契約が可能。
法人契約するメリットはいくつかありますが、領収書の発行や、より手厚いサポート、そして必要に応じて固定IPが発行されるなど、サポートやセキュリティ面に関して法人向けならではの体制が用意されています。
もちろんプロバイダに関しても、法人向けのフレッツ光に対して専用の業者と契約する必要がありると覚えておいてください。個人向けと同様プロバイダにはいくつかの異なる業者やサービスがありますので、その中からよりお得に使えるプロバイダを探してみましょう。
事業者変更もできるので途中で工事も要らず、ネットが利用できない期間もなく変更が可能
もし一旦プロバイダを契約してしまってから、プロバイダを変更するのは手間がかかるものなのでしょうか?
回線の契約の場合、回線工事のやり直しが必要などの理由で、場合によってはインターネットが使えない期間が発生する可能性があります。しかしフレッツ光はプロバイダのみの契約や変更は工事が不要ですから、もし今利用しているプロバイダから新しいものに変更したくなったら、回線の変更に比べれば気軽に変えられるのです。

ただしプロバイダによっては、スマホの2年縛りと同じように契約期間があり、期間外で解約すると違約金が発生する場合もありますので、契約する際には期間や違約金に関して事前に調べておいた方が良いでしょう。
メリット別オススメプロバイダ
先ほども説明した通りプロバイダにはたくさんの種類があります。そのためいざ契約しようと思ったときに、どれを選べばいいかわからないこともあるかもしれません。
そこでフレッツ光で利用できるプロバイダの中から代表的なものをピックアップし、紹介していきましょう。
サポート・品質・月額料金など安心なOCN
フレッツ光について調べたことがある方は「OCN」という名前を聞いたことがあるかもしれません。OCNはNTTコミュニケーションズが提供するプロバイダー事業で、NTTグループ内であるという安心感が特徴です。
NTTグループということもあり、サポート面でも安心感が高く内容も充実しています。接続の品質、スピードに関しても安定しており、実際に利用しているユーザーからの満足度も高いプロバイダーです。
付加できるセキュリティやオプションも充実していますから、自分に必要なサービスを受けら得れるというメリットもあります。ただしその分オプションが多いと料金が高めになる場合もあります。

新規加入時のキャッシュバックがお得な@TCOM
@TCOM(アットティーコム)は株式会社TOKAIコミュニケーションズによる、フレッツ光のプロバイダの名称です。やや耳馴染みの少ない名前かもしれませんが、ケーブルテレビからスタートして現在では様々な通信サービスを提供している大手企業。
@TCOMの魅力としてあげられるのは、高品質な自社ネットワークを保有しているプロバイダであることと、新規加入時のキャッシュバックです。そのため、プロバイダとして@TCOMを使いたい場合は、ぜひキャッシュバックについても同時にチェックしてみると良いでしょう。

通信速度が速いIPoE IPv6接続に対応、法人名義での契約も可能です。
固定IPを取得する方にはリーズナブルなインターリンク
(出典:インターリンク公式)
ビジネスでインターネット接続業者を選択する際には、「固定IP」サービスが必要となる場合もあります。固定IPとはインターネットの住所である「IP」を固定するサービスで、通常このIPはランダムで切り替わってしまうのですが、自社内にサーバーを置いたりスタッフのインターネットアクセスを管理するためには固定する必要があり、プロバイダのサービスの中にこの固定IPがオプションとして用意されているのです。
固定IPの料金は、比較的高額に設定されています。もし固定IPをリーズナブルに利用したいのであれば、おすすめのプロバイダは「インターリンク」です。
インターリンクはフレッツ光のプロバイダ以外にも様々なインターネット接続サービスに対応している会社ですから、安心感もありオプションやサポートも充実しています。
ただし、固定IPサービスはIPv4アドレスとなりますので、IPoE IPv6アドレスの接続と比べると、通信速度には期待がもてません。固定IPを必要とせず、通信速度を重視する場合は、IPoE IPv6接続ができるプロバイダの方が良いでしょう。
ひかり電話やオプションを利用しない方や個人には光コラボがおすすめ
フレッツ光の回線を契約する方法はフレッツ光と直接契約する以外に、「光コラボ」と呼ばれるサービスを利用するという方法もあります。
フレッツ光には固定電話の回線もセットにできる「ひかり電話」などのサービスがありますが、もし固定電話をセットにする必要がなければ、この光コラボを利用する方が料金的にリーズナブルです。
光コラボとはNTTのフレッツ光回線を他の企業が借りて提供しているサービスで、回線の質自体はフレッツ光に準じると言っても良く、速度や安定性も問題ありません。
そのためひかり電話など、フレッツ光固有のサービスが必要でないというのであれば、次に紹介する光コラボを検討してみても良いでしょう。光コラボであればプロバイダもセットめ申し込めるため、手続きなどが簡単に済むというメリットもあります。
フレッツ利用ならそのままコラボに移行可能なぷらら光
ぷらら光はNTTグループの一員で、NTTぷららが光コラボとして提供しているのが「ぷらら光」です。
その主な特徴はNTTグループならではの安心感と、もし現在フレッツ光を利用しているのであれば、回線はもちろん通信機器もそのまま利用できるため、簡単に移行できるということにあります。
また、高速通信が可能なIPoE IPv6接続を標準装備、IPoE対応のWiFiルーターのレンタル料が永年無料など、コストパフォーマンスに優れています。
キャッシュバックが魅力の@TCOMヒカリ
こちらもプロバイダの項目でお勧めした@TCOMの光コラボサービスです。プロバイダと同様@TCOMの光コラボ「@TCOMヒカリ」はリーズナブルな月額料金や、キャッシュバックの金額などが魅力となるサービス。そのためポイントは豊富に用意されているので、よりお得なキャンペーンを探して、タイミングよく契約することにあります。
ソフトバンクも提供している見逃せない光コラボ
実はソフトバンクもフレッツ光回線を借り受けてインターネット接続サービスを提供しています。サービスの名前は「SoftBank 光」。回線はフレッツ光ですから問題なく利用できますし、ソフトバンクならではの、違約金を負担するといった乗り換えキャンペーンなどのキャッシュバックも充実しています。
まとめ
何かと複雑に感じてしまうインターネット回線の契約の中でも、プロバイダに関しては一段とわかりにくいかもしれません。しかしプロバイダをどう選ぶかという問題は、より便利にインターネットを使うために、そしてよりリーズナブルに契約するためには重要なポイントとなりますので、しっかり理解して自分の目的にマッチしたプロバイダを選び、さらにお得に契約できるよう検討してみてください。