「BtoC」という言葉は「Business to Consumer」の略称で、会社や企業が物品やサービスを直接消費者個人に販売提供するビジネスモデルの事を言います。
企業が直接消費者に販売するケースは、以前も極限られた一部にはありましたが、通常は製造・提供企業 - 問屋 -消費者という流通経路で、問屋は1社では無く、中央の第一次から地方へ数社を経由して届く事が一般的でした。
メーカーにとって、販売ルート・販売チャンネルと呼ばれる仕組みは必要不可欠で、各社とも長年の間、非常に大切にしてきました。
この仕組みを根底から覆したのは、インターネットの普及です。従来のルートが最も機能していた、独特の返品制度が有る書籍の世界にも、変革の波は容赦なく訪れています。2021年9月ネット通販大手Amazonは、取り次ぎ会社を経由しない直接取引を、大手出版社である講談社と行う事を発表しました。
様々な本が積み上げられていて今を感じる事が出来、気軽に手に取ることが出来る本屋さんの良さは確かに有ります。しかし、余程売り場面積が広大な書店でも無い限り、売れ筋以外の書籍は在庫が無い事が多く、取り寄せる事になれば流通ルートを辿る中で日数は掛かり、マイナーな本でも早ければ翌日届くAmazonに太刀打ちする術はありません。
ノーベル文学賞の作品や芥川賞・直木賞の作品は、発表翌日から本屋さんでは高く積み上げられますが、電子書籍では発表直後の当日からでも読むことが出来て、在庫切れも発生しません。
生活圏の身近に何軒も有った、レンタルビデオやCDショップが姿を消して何年にもなります。オンデマンドで誰でも安価に手間無く映画・ドラマ等のビデオ視聴が出来て、多くのCDはオンラインでデジタル購入したり、月額料金を支払って聴き放題になるサービスを利用したりすれば、誰でも安価に合法的に音楽のある生活を享受出来ます。
これもインターネット無くしては、成り立ちません。BtoCや書籍、ビデオ視聴に音楽鑑賞など、インターネットによりもたらされた、流通の中抜きによって消費者のメリットが増える事で、この流れは加速しています。
携帯電話会社の回線を利用するスマートフォンだけで、これらのサービスを含めてインターネットの便利さを享受することは可能です。でも、ネットショッピングをするなら、パソコンやタブレットの大きな画面を利用した方が、多くの情報を一度に掌握出来て便利です。
ビデオ視聴するなら、パソコンやテレビの大画面で楽しむ方が、迫力有る映像を楽しむ事が出来ます。インターネットの世界・利便性をフルに享受するためには、自宅に光回線の導入をする事が最適です。最も回線品質が安定していて、通信量の制限が無く無制限に利用する事が出来ます。家族みんなで同時に別々の端末を利用するしてでも、自由にインターネットが楽しめます。
しかし、光回線の導入を検討した時に、数多くのサービスが有って、解りにくく迷う事も確かです。これは、光回線で大きなシェアを占めるNTTが、消費者に直接提供する「BtoC」で、完結するサービスを行っていない事が一因にあります。
NTTの光回線で、インターネットを利用する方法や種類を含めて解説します。
光回線を導入する理由
自宅に光回線を入れる理由は、前述のような利便性もありますが、通信費全体の費用面でもメリットが出るケースが多くなる事があります。
光回線は高額になるイメージをお持ちの方も多いのですが、特に家族で利用する場合は安くなる事を実際に計算してみます。
携帯電話会社の回線だけの利用は割高になります
携帯電話会社の回線をだけを利用して、大容量のデータを使う場合、基本的にデータ容量無制限プランか、大容量プランを契約する事になり、月額料金は大きな負担になります。
ショップカウンターで特に指定をしなければ、これらのプランで契約しているユーザーが大半です。
○docomo
5Gギガホプレミアプラン 容量無制限 月額7,315円
このプラン加入には、5G対応スマートフォンが必要です。
4Gのスマートフォンでは
ギガホプレミアプラン 容量60GB/月 月額7,205円
になります。
○au
使い放題MAX 4Gプラン 容量無制限 月額7,238円
○SoftBank
メリハリ無制限プラン 容量無制限 月額7,238円
無制限とあっても、スマートフォンの利用なら使い放題ですが、別の大画面機器で利用するためにはテザリング機能を利用する事になり、その場合は制限が掛かります。(au・SoftBankは30GB)
家族で利用する場合は、各社の割引き料金を提供しても、以下になります。
○docomo
5Gギガホプレミアプラン 容量無制限 月額7,315円
家族で3回線以上docomoを利用すれば、1,100円の割引きが受けられます。
家族3人では
月の支払料金は(7,315円-1,100円)×3人=18, 645円
になります
ギガホプレミアプラン 容量60GB/月 月額7,205円
家族で3回線以上docomoを利用すれば、1,100円の割引きが受けられます。
家族3人では
月の支払料金は(7,205円-1,100円)×3人=18, 315円
になります
○au
使い放題MAX 4Gプラン 容量無制限 月額7,238円
家族3人以上で利用すれば、1,100円の割引きが受けられます。
家族3人では
月の支払料金は(7,238円-1,100円)×3人=18,414円
になります。
○SoftBank
メリハリ無制限プラン 容量無制限 月額7,238円
メリハリ無制限は、家族で回線数が増えるほどお得になります。
家族3人では
月の支払料金は7,238円+6,578円+6,028円=19,844円
になります。
光回線を自宅に導入する事で、自宅ではWi-Fiを利用する事になり、電話会社の回線を利用したトータルの通信量は大幅に下げる事が出来ます。
自宅以外でのデータ通信量は、多くの場合3GB程度です
2021年8月26日に株式会社MM総研は最新の「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2021年7月時点)」を公表しています。
(出典:MM総研)
このデータ使用量は、自宅以外での携帯電話会社の回線を利用した時のみです。
「1GB」31.8%・「2GB」11.7%・「3GB」14.1%で、57.6%のユーザーが3GB以下の通信量に留まっていて、約75.2%のユーザーは累計「7GB」までで収まっています。
単純に平均をとれば8.72GBになりますが、数値の中央値は3GBになります。
多くのユーザーは、大容量・無制限プランを必要とせず、3GB程度の容量で足りる事が解ります。小容量のプランは、以前は格安SIMの独壇場でしたが、キャリアもサブプランで遜色ない価格帯サービスをリリースしています。
キャリア回線のオンライン専用プランは、20GBの各社横並びから進化して、小容量プランも登場しました。(2021年9月現在docomoからは登場していません)
これらのオンライン専用プランは、セット割等の割引適用が有りません。
スマホ容量 | 月額料金 | セット割 | 割引き後 | |
povo | 3GB | 990円 | 0円 | 990円 |
LINEMO | 3GB | 990円 | 0円 | 990円 |
LINEMOは従来からあるスタイルの月に3GB容量プランですが、povoはインターネットを利用する時にだけトッピングと呼ばれるオプションを追加するスタイルで、3GB(1ヵ月の期限)の費用が990円です。インターネットを利用しない場合の費用は0円(180日間トッピングを全くしなかったり、通話SMS等で規定の料金に満たなかったりする場合に解約されるケースがあり、ずっと無料で維持出来るワケでは有りません)で、使う時だけオプションを追加する事を、メリットと感じるか?面倒くさいと感じるか?向き不向きがあります。
きっちりお得に利用したい方はpovo、手間無くお手軽にならLINEMOがオススメです。
(参考:LINEMO公式サイト)
キャリアのプランを家族3人で利用している合計金額を仮に18,000円とすれば、これらのスマホプランに替えることでスマートフォンの家族合計料金は3,000円程度に収まりますので、光回線の料金が15,000円には通常の家庭では絶対になりませんので、その差額分だけトータルの通信量は安くなります。
光回線って何?
光回線は本来俗称であり、正確にはFTTH(Fiber To The Home)という通信サービスです。
ガラス繊維で出来ている、光ファイバーケーブルを使った通信回線で、従来の銅線と比較して、より多くのデータを、距離による毀損が無いまま、やりとりが可能な最も速い通信回線です。
光回線の敷設には莫大な資本はもちろんですが、回線を張り巡らせるのには電柱が必要になります。そのため、実際に光ファイバーケーブルの敷設は、NTT(電話線の電柱)・各地の電力会社(電線の電柱)・各地のケーブルテレビ(有線の電柱)で大半を占めています。
ICT市場専門のリサーチ会社、株式会社MM総研の2020年9月発表のデータによれば(下図の左側の円グラフです)全国的に広く普及しているのは、NTTグループ(NTT東日本+NTT西日本)であり、そのシェアは半数を大きく超える7割弱に達しています。
(出典:MM総研)
グラフ中のその他は、限られたエリアでのサービス展開です。
KDDI(au)もNTTグループに続くシェアですが、実際に敷設した光ファイバーケーブルのエリアは限られていて、大半のエリアはNTTの光ファイバーケーブルを使用していて、「ダークファイバー」と呼ばれる、NTTで使われていない部分を利用しています。
NURO光を売り出し中のソニーネットワークコミュニケーションズも、KDDIと同様にNTTの敷設した光ファイバーケーブルで、ダークファイバーを利用しています。
NTT東西が全国に敷設を進めてきた、光ファイバーケーブル回線が「フレッツ光」です。
「フレッツ光」はNTT東西が直接ユーザーに対してサービスを提供しますが、これだけでサービスが完結しない事が、光回線契約が解りにくくなっているポイントです。
光回線「フレッツ光」を使ってインターネットをするには、プロバイダが必要
「フレッツ光」は光ファイバーケーブル回線単独の事を指していて、これだけではインターネットの利用をすることは出来ません。フレッツ光の契約以外に、別途に接続業者プロバイダとの契約が必要になります。
(出典:NTT西日本*一部改変)
ユーザーにとっては、「フレッツ光」+「プロバイダ」と2箇所で契約を結んで、月額料金も別々に支払う必要があります。
同じ光回線を利用していても、プロバイダによって回線品質は変わってきます。選ぶポイントになるのは、加入者数に応じて、適正に設備投資を行うための資本力と、技術力です。
フレッツ光を利用するメリット
NTT東西の光回線「フレッツ光」を利用するメリットは、数多く有ります。一部を抜粋してご説明します。

プロバイダが自由に選べる
ケーブルテレビや電力会社など、フレッツ光以外の光回線の多くは、使えるプロバイダが決まっています。
回線を引くのには工事が必要で、利用し始めてから回線品質に不満が有っても、回線を解約して撤去した後に、別の新しい回線を引くしか有りません。フレッツ光なら回線はそのままで、不満が有る場合プロバイダを変更する事が可能で、使い方のニーズやお得感に合わせて自由に選択することが出来ます。
NTT東西は、プロバイダ業務サービスを行っていません。しかし、NTTのグループ企業ではプロバイダ業務を行っており、最先端の技術を安価に利用できる事から、人気が有りオススメです。
工事が比較的早い
光回線の導入には、基本的に導入工事が必要になります。工事までに掛かる期間は、時期等によっても異なりますが、一般的に2週間から2ヵ月程度と言われています。
圧倒的なシェアを誇るNTT東西は、実際に作業する業者・技術者も多数確保していることから融通が利くことも多く、ダークファイバー利用も含めて回線を貸し出している企業よりも自社を優先する傾向が有ることから、他社回線よりもフレッツ光回線利用の導入工事は、比較的早くなっています。
NTT西日本ではサービス向上のため、2021年の5月に光回線工事受付システムの刷新を行い、データの移行に一部で連携エラー等のトラブルがあり混乱しましたが、現在は落ち着いています。
サポートが安心で、オプションも豊富
光回線をいち早く全国に敷設して多くのユーザーと向き合い、技術的にも熟知している事と併せて、豊富な事例を元に、ブランドイメージに直接繋がるサポート体制が充実しています。
オプションも豊富に用意されている他、プロバイダ独自の特色有るオプションも選ぶ事が出来ます。
マンション集合住宅に既に回線が引き込まれているケースが多い
メリット以前の問題ですが、マンション集合住宅で光回線を利用する場合、共有スペースまで既に引き込まれている回線以外は、通常簡単に利用する事は出来ません。
フレッツ光はいち早く全国に敷設してシェアが高く、多くのマンション共有スペースまで、NTT東西の光回線が引き込まれています。
個人の「フレッツ光」利用は、「光コラボ」が中心に
光回線をユーザーとの直接契約を結ぶシェアが、巨大企業NTTの独占状態になれば、「競争原理が働かなくなり、普及が加速しない」と考えた総務省の意向と、ワンストップで契約支払いが出来るシステムを望む声に応える形で、NTT東西はフレッツ光回線を卸業務中心に切替て、2015年2月から「光コラボ」が開始されました。
(出典:NTT西日本*一部改変)
現在個人の契約は「光コラボ」・法人の契約は「フレッツ光+プロバイダ」が主流になっています。
法人は「フレッツ光+プロバイダ契約」
(出典:フレッツ光申込サイト)
業務で利用する法人の場合も、シンプルで安価な「光コラボ」の方がメリット大の気がしますが、実際は法人契約の場合、主流になっているのは「フレッツ光+プロバイダ」です。(法人の代表者が個人契約で光コラボを導入する事は可能です)
「光コラボ」よりも、料金が高くなる「フレッツ光+プロバイダ」を法人が利用するのには、理由があります。
請求書払い
フレッツ光は法人契約の場合、請求書での支払いが可能になります。会社や事業の経費として税務計上する場合には、請求書と支払い領収書が必要になります。
コラボ光やフレッツ光でも個人契約の場合には、クレジットカードでの支払いが一般的で、請求書・領収書の発行が有りません。
24時間サポートが受けられる
フレッツ光の法人契約では、24時間サポートが受けられるオプションサービスが有ります。
固定IPの利用
フレッツ光の法人契約では、プロバイダによって固定IPが利用可能です。通常のネット閲覧をするだけなら、IPアドレスを固定するメリットは有りませんが、社外から社内のサーバーにアクセスする場合や自社サーバーでホームページの構築等、自社サーバーを運営する場合には固定IPが必要になります。
VPNの利用
VPN(Virtual Private Network)は、仮想の専用回線構築です。
データが暗号化されることでセキュリティが大きく高まり、社外から社内ネットワークに安全に接続するテレワークにも必須の機能です。
同時接続機器の台数
フレッツ光の個人契約では、端末の接続台数は10台までが推奨されています。
法人契約のオプション契約(NTT東日本ではフレッツ光ネクスト プライオ1やフレッツ光ネクスト プライオ10・NTT西日本ではフレッツ光ネクスト ビジネスタイプ)を結べば、同時接続台数に制限が無くなります。


では、具体的な個人で利用する場合の、オススメ光回線を解説していきます。
オススメの光回線 スマホのセット割、キャンペーン充実の「@TCOMヒカリ」
@TCOMヒカリは自社データセンターを保有し、自社光ファイバーケーブルを運用するなど、単にプロバイダとしてだけで無く、豊富な技術力が有り人気があります。
@TCOMヒカリの月額料金は、一戸建てタイプで5,610円・マンションタイプで4,180円です。
@TCOMヒカリをオススメする理由も沢山有ります。
工事費無料
光回線の導入には工事が必要で、実際に技術者や工事業者が動く為、工事費が掛かります。@TCOMヒカリの場合、最大19,800円の工事費が掛かりますが、工事費が無料になるキャンペーンを行っています。
キャッシュバック
新規契約だけのオプション無しで、戸建てタイプ30,000円・マンション集合住宅タイプで27,000円のキャッシュバックが受けられるキャンペーンを行っています。Wi-Fiが使える無線Wi-Fiルーターを選ぶ事も出来ます。
12ヵ月間、月額料金割引
契約から12ヵ月間、月額料金が割り引かれます。戸建てタイプで5,610円が12ヵ月間は4,290円になり、マンション集合住宅タイプでは、4,180円が12ヵ月間は3,190円になります。
キャッシュバックまで考慮すれば、戸建てタイプの12ヵ月間の月額料金は実質1,790円で、マンション集合住宅タイプは940円になります。
auスマートフォン利用中ならお得に
現在auのスマートフォンをお使いなら、auスマートバリューが利用出来ます。
1台あたり毎月最大1,100円の割引きが受けられ、年間では13,200円もお得になります。
家族で利用していれば、大きなメリットになります。
格安SIM「LIBMO」とセットでお得
(出典:LIBMO公式サイト)
データ容量 | データ+音声通話+SMS | データ+音声通話+SMS +10分かけ放題 | @T COMヒカリ 月額割引額 |
3GBプラン | 980円(税抜891円) | 1,750円(税抜1,591円) | 220円(税抜200円)/月割引 |
8GBプラン | 1,518円(税抜1,380円) | 2,453円(税抜2,230円) | 220円(税抜200円)/月割引 |
20GBプラン | 1,991円(税抜1,810円) | 2,926円(税抜2,660円) | 220円(税抜200円)/月割引 |
30GBプラン | 2,728円(税抜2,480円) | 3,663円(税抜3,330円) | 220円(税抜200円)/月割引 |
3大キャリアのオンライン専用プランは、細かい容量プランの設定をしていません。たとえばLINEMOの容量3GBで不足する場合、20GBを選択するしか有りませんが、LIBMOでは8GBプランも用意しています。20GBのプランでも、ahamo・povo・LINEMOよりも安価になります。格安SIMでは珍しい、30GBプランも用意されています。
@TCOMヒカリと組み合わせて利用する事で、LIBMOの格安SIM1回線に対して220円の割引きが受けられます。光回線とスマートフォンを組み合わせて、長期的に渡ってお得に利用できます。