「楽天ひかり」にご加入のユーザーは、「楽天モバイル」を使い始めた事を機に契約した方が多くなっています。
その大きな理由は、2023年4月11日に既に終了していますが、Rakuten UN-LIMITのスマホ契約者は、楽天ひかりが契約から1年間は無料で利用できる、「楽天ひかりUN-LIMITキャンペーン」を展開していたためです。
無料で利用できる期間が終了して月額料金がかかる様になっても、楽天ひかりの月額料金は比較的安く設定されていますが、通信費の支払い費用は一度冷静に見直してみるのが賢明です。
光回線やスマホプランなどを取り巻く環境の変化は著しく、ユーザーが自ら定期的に通信費トータル費用を見直す事で、無駄な支払いを抑えてコスパが良くなり、通信環境の改善にも繋がる事が多くなります。
通信費は光回線だけでなく、家族のスマホ代まで合算して通信費トータル費用として考える事が大切で、光回線の利用によってスマホ代が割り引かれる「セット割」は、家計の節約に大きく貢献します。
楽天ひかり+楽天モバイルの組みあわせでは「セット割」は無く、1年間の無料期間が経過した後では継続利用するメリットは基本的に無くなり、スマホプランを乗り換えてもデメリットはありません。
しかしそうなると、楽天ひかりを継続利用するメリットにも当然疑問が出てきます。
楽天ひかりと同じセット割が無い条件で揃えれば、同じ光コラボのコスパが良いと評判の「GMO光アクセス」が気になるのは至極当然です。
楽天ひかりとGMO光アクセスを比較しながらメリットを明確化して、実際に乗り換える手順や方法を解説して、更にコスパが良く、通信費トータル費用を削減できる手段についてもご提案します。
楽天ひかりからGMO光アクセスを含めた「光コラボ」への乗り換えは簡単にできる
楽天ひかりをGMO光アクセスに乗り換えるためには、光回線を乗り換えるのだから、楽天ひかりの回線撤去工事をして、後にGMO光アクセスの回線の導入工事を行う必要があると、誤解なさっている方もいらっしゃると思います。
しかし、この乗り換えには回線工事は必要が無く、インターネットが利用できない期間も生じない、簡単な手続き「事業者変更」だけで完了します。
楽天ひかりもGMO光アクセスもフレッツ光を利用する「光コラボ」
(出典:NTT西日本*一部改変)
確かに独自回線を利用している、「NURO光」「auひかり」「eo光やコミュファ等の電力系」「地域のケーブルテレビ系」の乗り換えでは、光回線の導入工事や伴う撤去工事が不可欠になります。
しかし、楽天ひかりもGMO光アクセスも、NTT東西が敷設管理している「フレッツ光」を利用する「光コラボ」のため、乗り換え後も同じ光回線を使うため、乗り換えに伴う工事が発生せず、プロバイダを変更するだけなので、インターネットが利用できない期間も生じません。
光コラボから別の光コラボへの乗り換えは、「事業者変更」という手続きだけで簡単に行う事ができます。
事業者変更とは?
(出典:NTT東日本公式)
光コラボは上記の2つだけでは無く、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社から提供されていて、光コラボ同士なら工事不要の乗り換えが「事業者変更」だけでできます。
簡単に事業者変更の手順をご説明しましょう。
現在利用している光コラボに対して「事業者変更承諾番号」を申請して、乗り換える光コラボにこの番号を伝えて契約するだけです。
事業者変更承諾番号を伝えて契約する事で、利用中のフレッツ光が継続利用する契約になり、フレッツ光に付帯するひかり電話やテレビ視聴等のオプション契約も引き継がれます。
楽天ひかりとGMO光アクセスを比較
楽天ひかりからGMO光アクセスに、乗り換えるメリットは有るのか?比較検討してみましょう。
月額料金
GMO光アクセスの月額料金は、契約するページによって変わってくるので注意が必要です。
GMO光アクセスは特設ページ契約がお得
通常の検索でGMO光アクセスを検索すると、GMO光アクセス公式ページが出てきます。しかし、ここに表記されている月額料金は 戸建て 5,390円 マンション 4,290円 ですが、GMO光アクセス特設ページでは 戸建て 4,818円 マンション 3,773円 が提示されています。
GMO光アクセスの契約をするなら、特設ページで行う方がお得です。
月額料金の比較
GMO光アクセスの特設ページの月額料金と、楽天ひかりの料金を比較してみましょう。
楽天ひかり | GMO光アクセス | |
戸建て住宅 | 5,280円 | 4,818円 |
マンション集合住宅 | 4,180円 | 3,773円 |
利用する環境を問わず、GMO光アクセスの方が月額料金は安くなります。
楽天モバイルは光回線の「セット割」が無いため、GMO光アクセスに乗り換えた後に楽天モバイルを継続利用しても、料金的には全く不利益が無いため、月額料金分だけが通信費トータル費用は安くなります。
ただし、料金的に不都合が無くても、楽天ポイントの付与率が変わります。
楽天ひかり利用者の楽天ポイントの付与率は+1倍で、楽天モバイルの付与率は+3倍になってるため合計4倍になっていますが、GMO光アクセスに乗り換える事でポイントの付与率は+3倍のみになります。
ポイント付与率から考える損得
楽天ひかりとGMO光アクセスの月額料金の差額を、ポイントでカバーするためには、毎月コンスタントに、どれくらい楽天市場で買い物をすれば良いのか?計算してみましょう。
楽天ポイントの仕組みは、楽天市場で買い物100円ごとに1ポイント(1円分として楽天市場で使える)が付与されますが、対象には送料手数料の他に消費税も含まれません。
戸建て住宅
楽天ひかりとGMO光アクセスの、戸建て料金の差額は462円です。
この差額を楽天ひかりの+1倍ポイントで取り返すためには、462円÷0.01=46,200円 になります。
送料手数料はケースバイケースですので考慮せず、確実に関係する消費税を考慮すれば、50,820円の買い物で差額が解消します。
毎月コンスタントに楽天市場で6万円程度以上の買い物をしているユーザーは、楽天ひかりを継続利用する方がお得になります。
マンション集合住宅
楽天ひかりとGMO光アクセスの、マンション集合住宅料金の差額は407円です。
同様に計算すれば、44,770円が分岐点になりますので、毎月5万円以上の買い物を楽天市場しているユーザーは、楽天ひかりを継続利用する方がお得になります。
通信速度を比較
月額料金が安くなっても、快適に利用できない光回線では意味がありません。
サクサク利用できる通信環境の指針になるのは、通信速度です。
楽天ひかりもGMO光アクセスも利用する光回線はフレッツ光なので、どちらも公称値は1Gbpsで変わりません。
通信速度の基本
比較する前に、簡単に通信速度の基本を解説しましょう。
公称値
通信速度の公称値はサービスを提供する側が、計算上で出している理想値であり、その速度が現実に利用できる事は無く、様々なロスや利用する機器によっても変わります。
単位
通信速度は「bps」という単位で表記されます。
Bit per secondの頭文字であり、和訳すれば1秒間にどれだけのデータ量を送れるのか?になります。
1,000bpsは1kbps・1,000kbpsが1Mbps・1,000Mbpsは1Gbpsの様に表記されることが多くなっています。
上りと下り
通信速度には上り(アップロード)と下り(ダウンロード)があり、その数値は必ずしも一致しません。
普段の利用でサクサク感に大きく影響するのは下り(ダウンロード)で、web閲覧時の表記スピードや、動画視聴の快適さに繋がります。
上り(アップロード)は、SNSのアップやテレワーク等で利用するweb会議などの快適さに影響があります。
必要な通信速度の値は?
必要な通信速度は、利用する内容によって変わってきます。
web閲覧やメールの送受信だけなら、1Mbpsから10Mbpsも出ていれば十分で、通信速度が必要になる動画視聴で一般的には20Mbps、4K再生などの高画質視聴では100Mbps程度で快適に利用ができます。
web会議では、アップロードが50Mbps以上で快適に利用ができます。
楽天ひかりとGMO光アクセスの通信速度比較
実際に利用できる通信速度の目安になるのが、回線利用者が計測した通信速度を公表している「みんなのネット回線速度」です。
それぞれのユーザーが計測している、通信速度の直近3ヶ月の平均値を比較しましょう。
平均ダウンロード速度 | 平均アップロード速度 | |
楽天ひかり | 243.69Mbps | 226.5Mbps |
GMO光アクセス | 261.83Mbps | 279.65Mbps |
どちらも通常の利用には支障が無く、快適に利用できる数値が出ています。
利用するスマホプランは?
楽天ひかりでもGMO光アクセスでも、スマホプランの「セット割」は設定が無いため、自由に利用したい通信会社のスマホプランを利用できます。
光回線の利用に関係の無い、安価なオンラインプランが主なターゲットになります。
楽天モバイルを利用している方は、より安価なスマホプランに乗り換える事で、通信費トータル費用が下がります。
楽天モバイル
楽天モバイルは無制限に楽天回線が利用できる「Rakuten UN-LIMIT VII」の月額料金は3,278円です。
2023年5月12日に、楽天モバイルは新プラン「Rakuten 最強プラン」を発表しました。
これは、終息に向かっていたau回線のパートナー回線利用について、大幅な方向転換を行って再び積極的に利用する内容で、5GBまでに制限されていたau回線の利用量も撤廃するプランです。
これまで繋がりにくかった屋内や地下街などで、快適に利用できる可能性が出てきました。
実際にどの程度でau回線が利用できるのか?実際にサービスが開始されるまで未知数の部分はありますが、6月1日以降「Rakuten UN-LIMIT VII」は、自動的に「Rakuten 最強プラン」に切り替わり、月額料金も変わらないため、現在は楽天モバイルを利用しているユーザーで、繋がりにくさに辟易していて乗り換えを検討しているなら、もう少し様子見をしても良いですね。
ahamo
オンライン専用プランのahamoは、月額2,970円で20GB利用の利用が可能になっています。
5分まで月に何回でも利用ができる、かけ放題も込みの価格で、高品質なドコモ回線を利用します。
LINEMO
オンライン専用プランのLINEMOは、月額2,728円で20GB利用が可能になっています。
高品質なソフトバンク回線です。
楽天ひかりからGMO光アクセスへ乗り換え時にかかる費用は?
多くの楽天ひかりユーザーは、GMO光アクセスに乗り換える事で支払い額が抑えられ、コスパが良くなります。
この乗り換えで、かかる費用も見ていましょう。
工事費
楽天ひかりからGMO光アクセスに乗り換えても、前述のように「フレッツ光」を光回線として利用する環境は変わりませんから、「事業者変更」の手続きをすることで、工事は必要が無いため工事費もかかりません。
手数料
楽天ひかりに事業者変更承諾番号を請求すると、事業者変更手数料として3,300円の請求があります。
GMO光アクセスとの契約時に、事務手数料3,300円がかかります。
工事費残債
楽天ひかりの導入時に工事費を分割払の選択をしているユーザーは、残債を清算する必要があります。
楽天ひかりの分割工事費は、24回払いで戸建て19,800円・マンション集合住宅16,500円を支払っています。
導入して2年が経過完済している場合や一括払い、工事費無料キャンペーンを利用している場合には工事費の残債は発生しません。
仮に払う事になっても、GMO光アクセスで利用する回線の費用と考えれば、GMO光アクセスで回線工事を依頼した場合、戸建てで26,400円・マンション集合住宅で25,300円に設定されている工事費と比較しても、安く済んだ事になります。
違約金
契約期間中に事業者変更を行うと、違約金が発生します。
楽天ひかりの契約期間は多くのユーザーは3年で、2022年7月以降の契約者は2年ですが、この期間を満了しても契約期間は終了しないことに注意が必要です。
楽天ひかりの契約は、契約期間満了ごとに3ヵ月の「解約月」が発生して、その期間中の解約や事業者変更では違約金がかかりませんが、解約月の終了後に