ポイントを効率良く獲得して、同じ支払いでも豊かな生活を送るための「ポイ活」は、××経済圏とも呼ばれています。
一昔前の幅広く利用ができるポイントと言えば、「Tポイント」の一人勝ち状態でしたが、現在は大きく様相が変わって水平方向に広がり、ユーザーの囲い込み手段として主力になっているのは通信会社のポイント制度です。
単純に加盟店で買い物をするとポイントが付与されるシステムから、QRコード支払いを軸として、多彩なサービスを準備して自社ユーザーを優遇することで、ユーザーは効率的にポイントを得られて、企業は自社サービスだけでユーザーの支払いを囲い込めるため、これが経済圏と呼ばれます。
ドコモはd払い・dポイントを、auはauPAY・Pontaポイントを、ソフトバンクはPayPayとPayPayポイントを軸に熾烈な競争を繰り広げています。
通信キャリア参入は最も遅く4番目になった楽天モバイルは、楽天ペイをQRコード支払いとして訴求活動に勤しんでいますが、経済圏の確立は他の通信キャリアと比較して最も早く、楽天ポイントは現在最も大きな経済圏を持っていると言えます。
楽天の会員登録者数は1億を超えていて、これは無料で会員登録ができるため考察からは外しても、実際に利用しているアクティブユーザー(2022年10月末~12月末で1ポイントでも付与のあったユーザー)は3,900万に上ります。
日本人の3人に1人が楽天会員なら、合理的にポイントを溜められる通信キャリアを展開すれば、新規参入でも簡単に3大キャリアの牙城は崩すことができると、楽天が考えるのも無理ありませんが、結果は多くの方がご存じのように想定外の苦戦を強いられています。
思ったように楽天モバイルの利用者を集められなかった理由で、最も大きな要素は3大キャリアと比較して繋がりにくい事です。
アンテナ基地局の絶対数が少なく、利用できる周波数帯も限られているため、コンビニでQRコード決済が利用できないなどの不具合が多く、楽天経済圏にいるスマホユーザーが、現在利用している通信キャリアからの乗り換えを躊躇した事にあります。
もう一つは、楽天モバイルで楽天経済圏ユーザーが得られるメリットが今ひとつ無かった事です。
3大キャリアではどこも行っている、「家族割」や光回線と併用で得られる「セット割」などの割引特典が、楽天モバイルにはありません。
この2つの問題点について、2023年10月23日に楽天モバイルは繋がりやすい新しい周波数帯のプラチナバンドの認可を受け、2023年11月1日に、12月からの楽天モバイルユーザーにポイントを手厚くする特典内容の変更を発表しています。
2つの弱点を克服した楽天モバイルは、乗り換え先に最適なのか?
変更されたポイント特典とプラチナバンドについて詳細を解説しながら、考察していきます。
楽天ポイント特典内容の変更は楽天モバイルユーザーに手厚い
(出典:楽天公式*一部加筆)
2023年11月1日に発表された、12月1日から適用される楽天グループのポイント倍率から見ていきましょう。
楽天経済圏の中心は、SPU(スーパーポイントアッププログラム)です。
楽天市場での買い物で楽天ポイントが付与され、1ポイントは1円として買い物に利用できます。
楽天モバイルユーザーは全て5倍に特典を変更
従来の楽天モバイルユーザーは、ダイヤモンド会員(過去6ヵ月で4,000ポイント以上の獲得実績・30回以上の買い物・楽天カード保有の条件を全て満たす楽天会員)は+3倍(通常ポイントの1倍と合わせて4倍)・ダイヤモンド会員以外は+2倍(通常ポイントの1倍と合わせて3倍)ですが、2023年12月1日から会員ランクの区別無く全員5倍になります。
2023年11月30日まで |
→ |
2023年12月1日から |
|
ダイヤモンド会員 |
4倍 |
5倍 |
|
ダイヤモンド会員 |
3倍 |
SPUは楽天モバイルの訴求力の要
他の3大キャリアでは、家族3人以上の利用でスマホ1台につき最大1,100円(ソフトバンクでは1,210円)の「家族割」や、自宅の光回線などのインターネット回線と併せて利用する事で、スマホ1台につき最大1,100円が割り引かれる「セット割」などの割引制度があり、顧客獲得と囲い込みに威力を発揮しています。
スマホ1台につき合わせて月額2,200円の割引きは魅力で、家族の人数が居れば尚更です。
しかし、最大の割引きが適用される大容量・無制限のメインプランでは月額7,000円を超えていて、割引きを適応しても5,000円程度の月額料金で横並びの相場を形成しているマーケットに、後発として楽天モバイルは3,000円(税抜)程度の月額料金で参入しました。
楽天モバイルでは、各種割引制度を使えるプラン価格設定は最初から行わず、価格コンシャスに全振りした方が、消費者には大きな訴求力があると考えて、楽天経済圏を利用するユーザーに楽天ポイントを優遇する事で十分と判断していました。
スタート時には+1倍(通常ポイントと合わせて2倍)の特典内容でしたが、月に1GBまでは無料で利用できたプランから、有料のみのプラン内容に移行した「UN-LIMIT VII」で、ダイヤモンド会員3倍、非ダイヤモンド会員は2倍に特典は改訂されました。
2023年6月からスタートした現在の「Rakuten最強プラン」でも、特典内容に変更はありませんでしたが、2023年12月からの特典改定では、より厚遇する事を明確にしてテコ入れを図ったと言えます。
自宅のインターネット回線利用も倍率アップ
楽天グループが提供している自宅で利用するインターネット回線の、「楽天ひかり」「Rakuten Turbo」も従来の+1倍(通常ポイントと合わせて2倍)のポイント付与率から、2023年12月からは+2倍(通常ポイントと合わせて3倍)になります。
楽天モバイルキャリア決済も倍率アップ
楽天モバイルキャリア決済(Androidのみ)を当月に2,000円以上利用した場合に、その月の楽天市場での買い物に+0.5倍のポイント付与を行ってきましたが、2023年12月から+2倍に変更されます。
楽天モバイルキャリア決済とは、Androidを利用する(iOSのiphoneは対象外)Rakuten最強プラン契約ユーザーが、「my 楽天モバイル」の支払い方法を、クレジットカードまたはデビットカードに設定して、ネット決済で支払う仕組みです。
12月のポイント特典改定で楽天通信関連だけで最大4.5倍から8倍に
スマホプランに「Rakuten最強プラン」を使い、自宅のインターネット回線を「楽天ひかり」もしくは「Rakuten Turbo」にしておけば、楽天市場での買い物は常に+6倍の楽天ポイントが付与されます。
Androidで2,000円以上楽天モバイルキャリア決済した当月は、それに2倍が加わって8倍のポイントが付与されます。
ポイント倍率の付与率だけ見れば、楽天モバイル+楽天自宅インターネット回線の利用のお得度が増した事に間違いありません。
しかし獲得上限ポイントは大幅にダウンしている
(出典:楽天公式*一部加筆)
楽天モバイルなどの通信関連のポイント倍率改定だけ見ていると、年末商戦に狙いを定めた大盤振る舞いとも取れますが、残念ながら楽天の資金力にはそこまでの余力はありません。
楽天のポイント付与は、楽天市場の出店者から基本の通常ポイント1倍分は徴収していますが、他のポイントについては楽天側が販売促進費として負担する必要があります。
楽天グループの財務内容
楽天モバイルが4番目のキャリアとして参入してから、アンテナ基地局などの設備の先行投資として大きな赤字を計上しています。
2022年度では3700億円を超える赤字を計上していて、2023年8月に発表された4~6月期決算報告では、楽天モバイル単体で概ね800億程度の赤字になっています。
これまでに発行している社債の償還のタイミングが迫っており、2024年から3,000億円を超える費用を返済する必要があり、その後の5年間で1兆円前後の返済が生じます。
資金調達手段として、グループ内の楽天銀行・楽天証券の上場などを行っていますが、楽天モバイルの黒字化を達成できなければ、更に財務内容が悪化する可能性があると言えます。
楽天モバイルの黒字化のためには、契約者数を現在の2倍近くにする必要があり、そのテコ入れとしてポイント倍率のアップを打ち出しましたが、反面で資金の流出を避ける事も不可欠です。
その手段として編み出されたのが、ポイントアップと同時に行う、獲得上限ポイントの大幅ダウンです。
楽天モバイルユーザーの獲得上限ポイントは最大7,000から2,000ポイントへダウン
楽天モバイルユーザーでダイヤモンド会員は、2023年11月までは獲得ポイントの上限は7,000ポイントで、ダイヤモンド会員以外の上限は6,000ポイントでした。
日常的な買い物に楽天市場を利用するヘビーユーザーや、家電などの大きな金額の買い物をしたときには、楽天モバイルの月額費用を丸々ポイントで数ヶ月分も賄える事が、大きなメリットになっていました。
コンスタントに楽天経済圏で買い物を続けていれば、多くの人の負担になっているスマホ代の費用を支払う必要が無く、より楽天経済圏へのシンパシーを感じていたユーザーは少なくありません。
しかし、2023年12月からは会員ランクに関係無く、獲得上限ポイントは一律2,000ポイントになります。
どれだけ楽天経済圏で買い物を重ねても、2,000ポイントで頭打ちになるので、楽天モバイルの月額3,278円を丸々支払う事ができなくなります。
自宅のインターネット回線利用ユーザーの獲得上限ポイントは最大5,000から1,000ポイントへダウン
楽天グループが提供している自宅で利用するインターネット回線の、「楽天ひかり」「Rakuten Turbo」の獲得上限ポイントは、2023年11月までは5,000ポイントが上限でしたが、2023年12月からは1,000ポイントに下がります。
こちらも変更前の上限ポイントなら、楽天経済圏の利用によっては、インターネット回線の月額料金の大半を捻出する事が可能でしたが、事実上できなくなる事になります。
格安SIMの楽天モバイルはポイント特典対象外に
楽天モバイルは4番目のキャリアとして名乗りを上げるまでは、ドコモ回線・au回線の一部を借りて運営する格安SIMとしてサービスを提供してきました。
2019年10月に、自社回線を使ってサービスを行う通信キャリアとしてのスタートと同時に、格安SIMの旧楽天モバイルは新規募集を停止していますが、現在もサービスは継続していて、2023年11月までは+1倍(通常ポイントと合わせて2倍)のポイント付与(獲得ポイント上限は5,000ポイント)を行っています。
しかし2023年12月からは、旧楽天モバイル利用者の楽天ポイントの付与は一切無くなり対象外になります。
これは、楽天経済圏ユーザーで格安SIMの楽天モバイル利用者に、現在の楽天モバイルへの乗り換えを促す方策だと言えます。
楽天カード特典は上限ダウンに加えてプレミアムカード特典の廃止
楽天カードを保有して支払いに使う事で、+1倍のポイント倍率に変更はありませんが、2023年11月までは獲得上限ポイントが5,000ポイントでしたが、2023年12月からは1,000ポイントが上限に変更されます。
楽天プレミアムカードは、年間11,000円の費用がかかりますが、常に買い物時は+2倍の恩恵が受けられて、獲得上限ポイントも15,000ポイントになっていました。
しかし、2023年12月からは、楽天プレミアムカードの倍率優遇特典は廃止され、獲得ポイントの上限も5,000ポイントへ大幅ダウンになります。
その他のサービスでも獲得上限ポイントのダウン
(出典:楽天公式*一部加筆)
楽天カードも含めて、他の楽天ポイントが付与されるサービスについても、2023年12月からの変更内容を見てみましょう。
通信サービス以外のポイント付与率は据え置きか下がり、獲得上限ポイントは全て低下しています。
この機に楽天経済圏からの脱出も一考の価値あり
今回の改訂では、スマホに楽天モバイルを使い、自宅のインターネット回線に「楽天ひかり」「Rakuten Turbo」を使う事で、楽天グループのサービスを使えば使うほど、ポイント倍率の向上でお得度が増す事がアピールされていますが、獲得上限ポイントが大幅に下がっている事を冷静に見極めて、自分に最適かどうか?について考えてみる必要があります。
楽天市場でしか入手できない商品は少ないと言え、購入のし易さや輸入品などのマイナー商品、翌日配送が必要などで、普段は楽天経済圏を中心に考えながら、Amazonやヨドバシで購入した経験はありませんか?
出店経費は楽天市場よりもYahoo!ショッピングの方が安く設定されていて、同じ店舗の同じ商品が楽天市場よりも安く出品されているケースが数多くあります。
楽天経済圏の中でポイントに固執するよりも、幅広いショッピングモールを利用した方が、ユーザーにとって結果的にメリットが大きくなる可能性が、今回発表された楽天ポイント特典の変更で、より顕著になったと言えます。
次に、楽天モバイルが今回認可された電波「プラチナバンド」について、今後の展望も含めて考察します。
楽天モバイルは「プラチナバンド」取得で繋がりやすさは変わるか?
電波は国民の共有財産であり、総務省によって厳格に管理されていて、通信キャリアとして電波を利用して営業活動を行う為には認可を受ける必要があります。
申請はそれぞれの企業によって行われて、認可を受ける周波数帯(電波の種類とお考えください)もそれぞれ異なっています。
総務省が割り当てている周波数帯
今回(2023年10月23日)、楽天モバイルが悲願だった4G LTEの「プラチナバンド」の周波数帯の認可を受けました。
プラチナバンドの周波数帯は遠くまで届く特性があり、障害物にも強く繋がりやすいと言われている700MHzから900MHz帯の事を指します。
現在認可されている4Gの周波数帯は以下の通りです。
バンド | 周波数帯 | 使用するキャリア |
1 | 2GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
3 | 1.7GHz帯 | docomo・au・SoftBank・楽天モバイル |
8 | 900MHz帯 | SoftBank |
11 | 1.5GHz帯 | au・SoftBank |
18 | 800MHz帯 | au |
19 | 800MHz帯 | docomo |
21 | 1.5GHz帯 | docomo |
26 | 800MHz帯 | au |
28 | 700MHz帯 | アジア太平洋共通バンド(docomo・au・SoftBank)楽天モバイル |
41 | 2.5GHz帯 | Wireless City Planning・UQ コミュニケーションズ |
42 | 3.5GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
楽天モバイルが開業時に認可を受けた周波数帯は、バンド3の1.7GHzに限定されていました。
今回認可を受けたプラチナバンドは、バンド28の700MHz帯になります。
楽天モバイルのプラチナバンドに対するスタンスの変化
楽天モバイルの参入時には、既にプラチナバンドの空きが無い事は明らかで、それでも十分に戦える旨を述べていましたが、遠くまで飛ばない楽天が使える周波数帯ではアンテナ基地局の絶対数が必要であり、足りない(繋がらない)エリアでは、パートナー回線としてauのバンド18を借り受けてサービスをスタートしました。
しかし、設備投資の費用が嵩み、パートナー回線としてauへの巨額な支払いが財務内容を圧迫した事で、楽天モバイルがこの時点で判断したのは、アンテナ基地局を前倒しで行い、auのパートナー回線を廃止するという決断でした。
しかし、パートナー回線を廃止する事でauへの支払いは減少しても、繋がらない(楽天回線が掴めない)ユーザーの離脱が増える結果になり、プラチナバンドの必要性を痛感します。
プラチナバンドは空きが無いため、楽天モバイルは総務省を巻き込んで既存の3社にプラチナバンドの一部を返納させることを迫りますが、既存ユーザーが利用している事もあり、既存の3社もそんな提案はおいそれとは呑めません。
紆余曲折がありましたが、ドコモがある意味では発見した、バンド28の周波数帯の空きを楽天モバイルがプラチナバンドとして利用できる事になり、他の3社の返納も回避されました。
楽天モバイルの人口カバー率の現状は99.9%ですが・・・
楽天モバイルはプラチナバンドの獲得・整備のためには時間がかかり、その間に繋がらない悪評が広がれば致命的になる事を考慮、またパートナー回線の撤廃により大きな収入減を回復したいKDDIの思惑の思惑が一致して、新たなパートナー回線利用の契約合意に至り、「Rakuten最強プラン」にプラン変更の際に、auのプラチナバンドであるパートナー回線を復活させて、月に5GBまでの制限も撤廃しています。
そのため、現状の楽天モバイルの人口カバー率は、auと同様に99.9%になっています。
楽天モバイルが総務省に提出した開設計画によれば、今後10年間で544億円の設備投資を行うとしていますが、プラチナバンドのスタートが、2026年3月頃になっているのは気になるところです。
将来的な繋がりやすさについては未知数の部分も
KDDIとのパートナー回線利用契約は、2026年9月までになっているので、それまでに間に合えば問題は無いと考えている可能性がありますが、現状の財務内容では早急に新たな資本投下をする体力に不安があるとも推察できます。
独立した通信キャリアとして、他社回線に依存し続けるのは矜持に関わりますし、外部に流失する費用も大問題です。
プラチナバンドの整備に併せて、auとのパートナー回線を解消していくのが自然で、その場合でも人口カバー率は維持していく必要があります。
しかし、総務省へ提出したプラチナバンドの計画書では、10年で人口カバー率83.2%の記述があり、現状の周波数帯と合わせて人口カバー率は維持できると考えているとも取れますが、KDDIのプラチナバンドの人口カバー率は、楽天モバイルの計画数値よりも遙かに上です。
プラチナバンドの認可を受けたものの、前のめりでは無くスタートについての歯切れが悪いのは、プラチナバンドは4Gであり、並行して5G基地局の整備も行っていく必要があるからです。
総務省側でも楽天モバイルの財務状態には注視していて、プラチナバンド認可時に、財務健全性の確保と定期的な報告義務を課しています。
自由に買い物が楽しみながら繋がりやすさ重視で通信費トータル費用を下げるには?
自由に買い物ができる環境で、将来的にも不安なく繋がるスマホプランを利用して、ポイント利用を気にしなくても通信費トータル費用を安価にする方法を考えてみましょう。
ポイントは倍でなく%で考える
ポイントは何倍と聞くと胸躍りますが、冷静に考えれば%です。
楽天ポイントの1倍は100円で1円のポイントが付く制度で、5倍になっても1円が5円になるだけです。
5倍で1000円の買い物をしても、付与されるのは50円分にしかなりません。
5倍は5%のポイント付与の事で、その金額のために楽天市場での買い物が本当に必要なのか?冷静に考えてみましょう。
将来的な繋がりやすさまで考慮すれば3大キャリアの回線
5Gの整備や将来的なプラチナバンドの繋がりやすさまで考えれば、既存の3大キャリアの方が圧倒的に安心して利用ができます。
しかし、3大キャリアは楽天モバイルよりも相対的に月額料金が高額な事が多く、コスパだけを考えれば楽天モバイルの方が優位です。
その解決策として、3大キャリアの回線を使う格安SIMがオススメです。
自宅に光回線が導入されてWi-Fi利用ができれば、外出時にWi-Fiが無い場所で消費するスマホプランのギガは、多くの場合で3GB未満程度に収まります。
楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」で月に3GB未満の利用時は月額1078円ですが、格安SIMなら更に安く利用する事が可能です。
「セット割」を利用できる光回線に乗り換える
楽天ひかりはNTT東西が敷設管理している、光回線「フレッツ光」を使用している「光コラボ」の一つです。
光コラボは、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社から提供されていて、楽天ひかり以外に数多くの選択肢があり、「事業者変更」(詳細は後述)で他の光コラボに簡単に乗り換える事が可能になっています。
数多い光コラボの中には、格安SIMにセット割が適用されるものもあり、安価な月額料金が更に安くなり、ポイントに依存しない通信費トータル費用の節約方法としてオススメです。
「光コラボ」に格安SIMの「セット割」が適用されて、ポイントを考えなくても安くなる、具体的な組み合わせをご紹介します。
光コラボ「@TCOMヒカリ」+格安SIM「LIBMO」のセット割
(出典:@TCOMヒカリ申込サイト)
光コラボの「@TCOMヒカリ」は高品位な回線を安価に利用ができて、格安SIMの「LIBMO」との組み合わせでセット割を適用しています。
楽天ひかりと@TCOMヒカリの通信速度を比較
楽天ひかりも@TCOMヒカリも光コラボのため、通信速度は1Gbpsで同じです。
しかし、この数値は理論上の計算でしかなく、実際にユーザーが利用できる通信品質は異なるのが現実です。
通信速度は利用する機器などの環境によっても大きく変わりますが、使用しているユーザーの平均値をとれば、おおよその傾向が解ります。
利用者が計測した通信速度を公表している「みんなのネット回線速度」で、直近3ヵ月の平均値を比較してみましょう。
楽天ひかり
平均Ping値: 19.17ms
平均ダウンロード速度: 212.86Mbps
平均アップロード速度: 223.35Mbps
@TCOMヒカリ
平均Ping値: 14.63ms
平均ダウンロード速度: 250.71Mbps
平均アップロード速度: 260.07Mbps
Ping値は反応速度で、数値が小さいほどレスポンスが良くなります。
オンラインゲームでシビアなタイプは15ms以下のPing値が求められますが、@TCOMヒカリはクリアしています。
ダウンロードもアップロードも、@TCOMヒカリの方が速くなっています。
LIBMOのセット割
(出典:LIBMO公式)
格安SIMの「LIBMO」が、@TCOMヒカリとの併用でセット割が最大5契約まで適用されます。
〇納得プラン | |||
データ容量 | 通常料金 | @T COMヒカリ 月額割引額 |
実質金額 |
3GBプラン | 980円 | 1回線 220円/月割引 | 760円 |
8GBプラン | 1,518円 | 1回線 220円/月割引 | 1,298円 |
20GBプラン | 1,991円 | 1回線 220円/月割引 | 1,771円 |
30GBプラン | 2,728円 | 1回線 220円/月割引 | 2,508円 |
自宅に光コラボが導入されていれば、スマホプランは3GB程度が最適ですから、家族5人で利用した場合の通信費トータル費用を比べてみましょう。
光回線 | スマホ3GB | 家族 | 通信費合計 | ||
楽天 | 戸建て | 5,280円 | 1,078円 | 5人 | 10,670円 |
マンション | 4,180円 | 1,078円 | 5人 | 9,570円 | |
@TCOMヒカリ +LIBMO |
戸建て | 5,610円 | 760円 | 5人 | 9,410円 |
マンション | 4,180円 | 760円 | 5人 | 7,980円 |
いずれも@TCOMヒカリ+LIBMOの方が安くなります。
両者の差額は戸建ての場合月額1260円で、楽天のポイント5倍で差額を埋めるためには、コンスタントに楽天市場で25,200円の買い物を継続して行う必要があります。(年間では302,400円)
マンションの場合の差額は月額1,590円で、同様に月額31,800円(年間では381,600円)の買い物が必要になります。
キャッシュバック
@TCOMヒカリでは、キャッシュバックキャンペーンを行っています。
キャッシュバック特典の詳細は、以下をご覧下さい。
楽天ひかりから@TCOMヒカリへの「事業者変更」手順
(出典:NTT東日本公式)
楽天ひかりから@TCOMヒカリへの乗り換えは、どちらも光回線にフレッツ光を使っているため、簡単な「事業者変更」の手続きだけで可能であり、新たな回線工事は必要が無く、インターネットが利用できない期間も発生しません。
事業者変更による乗り換え手順を、簡単にご紹介します。
1.楽天ひかりから事業者変更承諾番号を取得
楽天ひかりカスタマーセンターに連絡をして、事業者変更承諾番号を入手してください。
楽天ひかりカスタマーセンター
0120-987-300
受付時間:9:00-18:00(年中無休)
電話口で事業者変更承諾番号が伝えられる事は無く、最大3日間以内に登録してあるメールアドレスに事業者変更番号が届きます。
2.@TCOMヒカリに申込み
新規契約ではなく事業者変更で申し込みを行い、入手した事業者変更承諾番号を入力するか伝えます。
3.開通日案内等が届く
NTT側との調整を@TCOMヒカリで行いますので、概ね数日後に切り換え日が確定した案内が届きます。
切り換え日以降に、記載がある通りにONU(黒いNTTマークの付いた筐体)の設定を行ってください。
これで、楽天ひかりから@TCOMヒカリへの乗り換えが全て完了します。