スマートフォンが普及した昨今の状況では様相が変わりましたが、カメラを購入する時期によってはキャッシュバックキャンペーンが各社で繰り広げられていました。
期間中の購入者に対して、メーカーは機種によって定めてあるキャッシュバック金額を支払います。
消費者はキャッシュバックが得られる事で実質値引きされる事になりますが、購入時には購入店舗が提示している金額を支払うので、単純な値引きという事ではありません。
なぜ期間を決めて、メーカーは自社の利益を放出するキャッシュバックキャンペーンを行うのか?
それは、販売促進が主な理由です。
そのため、カメラを購入するニーズが高まる、秋の行楽や運動会シーズン前・入学式のある春先などに行われる事が多く、「同じくらいの機能で同じくらいの価格なら、ウチの機種はキャッシュバックの分だけお得になりますよ!」という事が主旨になります。
もちろん、キャッシュバックの有無に関わらず、同じ機種なら中身の差違は一切ありません。
光回線サービスでも、キャッシュバックキャンペーンを行っている事があります。
ただし、光回線を利用するためには、戸建てなら自宅近くまで回線が来ている必要がありますし、マンション集合住宅なら共有スペース内まで引き込み工事が完了している必要があるので、カメラとは異なり誰でも契約できるわけでは無く、当然キャッシュバックも享受できません。
光回線を使ってインターネット利用をしたい方が、自分のお住まいで利用できる光回線を調べてNTT東西の「フレッツ光」だと解れば、当然キャッシュバックは期待したいところです。
NTT東西が敷設管理している光回線「フレッツ光」は、日本で唯一47都道府県全県を網羅するだけでなく、幅広い提供エリアを誇り、マンション集合住宅の共有スペース内まで引き込み工事が完了している数も圧倒的に多くなっています。
フレッツ光のキャッシュバックを調べると、公式HPでは行っていません。
しかし、フレッツ光の高額なキャッシュバックキャンペーンを行ってるページはあるのですが、個人契約は対象外になっているなど、何が何だか解らない!と閉口している方も多いと思います。
フレッツ光のキャッシュバックキャンペーンは、個人向けには実施されていないのか?
フレッツ光の個人利用で適用される、キャッシュバックキャンペーンはあるのか?
それと共に、契約窓口によってでも異なるキャッシュバックの仕組みについても解説します。
フレッツ光の申し込み窓口は公式だけではない
光回線の「フレッツ光」を運営管理しているのはNTT東西ですから、フレッツ光の申し込みはNTT東西に電話で申し込むか、公式HPで申し込む手段がまず思い浮かぶ方も多いと思いますが、他にもフレッツ光の契約を取り扱っている代理店という申し込み手段があります。
経済原則として産地直送の方が安価であり、フレッツ光の大元であるNTT東西に申し込んだ方が代理店よりも安い!・・・という事は一切ありません。
フレッツ光の月額料金は、NTT東西に直接申し込んでも代理店も仕込みでも全く同じで、契約後のフォローやアフターサービスなどについても全く同じです。
利用できるサービスは全く同じでも、フレッツ光を契約するなら代理店の方がお得です。
なぜ?同じ料金なのに代理店の方がお得なのか?それは代理店ではキャッシュバックキャンペーンを行っている事があるからです。
代理店とは?
代理店とは、販売元と正式に販売取り扱いの契約を締結している別資本の企業です。
代理店が成り立つ仕組み
代理店は、販売元からの成功報酬を得る事で成り立っています。
フレッツ光の場合だと、代理店がフレッツ光の契約者を獲得した分だけ、NTT東西から報酬としてコミッションが代理店に支払われます。
NTT東西は代理店を何故使うのか?
自社だけで契約を取り扱っていれば、代理店に支払う成功報酬は発生しません。
それでも何故?NTT東西が代理店を使うのか?不思議に思う方もいらっしゃると思います。
答えは簡単で、その方が利益を出せるからです。
光回線を全国に敷設することで、NTT東西は莫大な資本投下を行っています。
また、それらを運営管理する費用も当然発生します。
資本を回収するためには、契約者数を増加させる事が至上命題です。
しかし、新規契約者を獲得するためには、人員を割いて人件費を負担して、多額の広告宣伝費等をかけるなど多くのコストがかかります。
そこで販売に特化した、ノウハウのある代理店に新規契約者の開拓を任せる事で、回線の維持運営管理に重点を置く事が可能になり、代理店への支払いはあくまで新規獲得の成功報酬になるので余分な経費が発生せず、結果的に収益を出すことができる構図になっています。
成功報酬は代理店ごとに異なる
新規契約者を獲得できなければ、どんな代理店でも成功報酬が受け取れないのは同じです。
しかし、新規契約者を1件獲得するごとに支払われる成功報酬額は、代理店ごとに異なっています。
年間を通してコンスタントに新規顧客を獲得している代理店には、当然手厚い成功報酬額が支払われますし、ほとんど新規顧客契約の獲得ができない代理店には、最低基準の成功報酬額しか支払われず、両者には当然大きな差が付きます。
代理店のキャッシュバックキャンペーンの仕組み
フレッツ光の公式HPでは、NTT東日本・NTT西日本ともにキャンペーンは行われていません。(2023年9月時点)
しかし、フレッツ光を取り扱う代理店では、キャッシュバックキャンペーンを行っているケースがあります。
キャッシュバックキャンペーンの原資は販売元から出ていない
フレッツ光を扱う代理店によっては、新規契約で数万円もの高額キャッシュバックキャンペーンを行っている事があります。
当然販売促進のためにキャッシュバックキャンペーンは行われていますが、支払われるキャッシュバックの原資は、販売元からは基本的に出ていません。
では、どこから出ているのか?ですが、代理店が自分の収益から捻出しています。
代理店のキャッシュバックキャンペーンは独自のキャンペーン
代理店で行われているキャンペーンは、自分で得る収益の中からキャッシュバックキャンペーンの原資を出しているので、期間もキャッシュバック額も販売元の制約を受けずに、ある意味自由に設定する事ができます。
そのため、公式HPでキャンペーンを行っている場合でも、代理店で契約を行えば、公式キャンペーンと代理店独自のキャンペーンの両取りができます。
代理店の独自キャンペーンは自由なので、金額も代理店によって異なりますし、キャンペーンをやるのもやらないのも自由です。
高額のキャッシュバックキャンペーンを行える代理店は?
どんな代理店なら、高額のキャッシュバックキャンペーンができるのか?について整理してみましょう。
人気代理店
集客力のある代理店は新規契約者も多く、販売元から得られる成功報酬額も多くなるので、キャッシュバックに廻せる金額も多くできます。
高額キャッシュバックキャンペーンを行えるのは、人気代理店です。
高額なキャッシュバックを出している代理店は、長期間に渡って新規顧客獲得をしている、販売元からの信頼が厚い企業だとも言えます。
過去に無理な販売などによってトラブルが顧客と発生する事が多い代理店は、販売元から信頼が得られず、手厚いコミッションは支払われません。場合によっては契約解除にもなります。
オンライン専門代理店
代理店は新規顧客獲得で得る成功報酬の中から、企業の運営経費を捻出する必要があります。
そのため、運営経費の高い代理店では、キャッシュバック原資を捻出する事ができません。
家電量販店などのリアルショップにも代理店は存在していますが、スタッフの人件費や家賃・広告費用などの運営経費が多くかかるため、キャッシュバックに廻せる費用は限られていて、公式が行うキャンペーン以外の独自キャンペーンを展開する事は難しくなっています。
実店舗を持たないオンライン専門代理店なら、限られたスタッフ人員で効率良く運営経費が抑えられるため、キャッシュバックに廻せる原資も大きくなります。
高額なキャッシュバックが行える代理店は、オンライン専門代理店です。
この2つを併せ持つ、人気のあるオンライン専門代理店が、高額キャッシュバックキャンペーンを行っています。
フレッツ光のキャッシュバックキャンペーンが法人限定な理由
代理店が行っているフレッツ光のキャッシュバックキャンペーンでは、対象が法人・SOHO・個人事業者などのビジネス利用が主になっていて、個人契約は対象外になっているケースが殆どです。
その理由を考えてみましょう。
個人向けには別のサービスを提案したい
冒頭に書いたカメラのキャッシュバックキャンペーンも、全ての販売機種が対象になっている事は無く絞られています。
キャッシュバックを提供する側としては、効率良くターゲットに訴求する方法を当然考えています。
フレッツ光でインターネットを利用する契約形態は2つあり、法人ビジネス向けに訴求する契約形態のタイプと、個人向けに訴求する契約形態のタイプに明確に分かれています。
フレッツ光を使う2つの契約形態
(出典:NTT東日本)
フレッツ光に限らず、光回線でインターネットを使うためには、回線の他に接続業者プロバイダが必要になります。
日本国内のみならず、世界に張り巡らされたインターネットの世界に、実際に目的のサーバーに接続してデータを送信・収得しているのは、接続業者プロバイダです。
回線は利用者とプロバイダを結んで、データのやり取りをする役割を担っています。
「フレッツ光」契約+「接続業者プロバイダ」契約
具体的には、フレッツ光を回線として利用しても、それだけでインターネットは利用ができず、NTT東西にフレッツ光の契約を行うのに加えて、接続業者プロバイダの契約を別途行う必要があります。
(出典:NTT西日本*一部改変)
一般的に「フレッツ光」の契約と呼ばれるものは、この契約形態の事を言います。
「光コラボ」契約
(出典:NTT西日本*一部改変)
フレッツ光と接続業者プロバイダで、インターネットを行うのは全く同じですが、NTT東西が光回線のフレッツ光をプロバイダに卸し供給して、プロバイダが自社のサービスと回線であるフレッツ光をワンセットにして、ユーザーに提供しているのが「光コラボ」です。
契約先が1箇所で済み、支払先や問い合わせ先も1箇所にできる利便性があります。
フレッツ光が利用できるエリア・マンション集合住宅の建物では、当然ですが光コラボの契約が可能です。
この契約形態は、フレッツ光を利用しますがフレッツ光の契約とは言わず、「光コラボ」の契約になります。
法人向けは「フレッツ光」・個人向けは「光コラボ」
この2つの光回線フレッツ光を利用する契約形態で、法人向けは「フレッツ光」契約・個人向けは「光コラボ」契約が主流になっています。
そのため、「フレッツ光」の代理店が行っている独自キャッシュバックキャンペーンは、必然的にターゲットを法人ビジネス利用に絞られています。
同じ代理店では2つの契約形態を取り扱っている事が多く、個人向けの契約「光コラボ」の独自キャッシュバックキャンペーンは、ターゲットを個人に集約していて法人利用は対象外になっているケースが多くなっています。
法人ビジネス利用に「フレッツ光」契約が多い理由
同じ光回線フレッツ光を利用する形態でも、法人ビジネス利用に「フレッツ光」が多い理由を見てみましょう。
NTTと直接契約できる
「光コラボ」の契約では光回線のフレッツ光を使っても、NTTと直接契約をせずに接続業者プロバイダとだけの契約になります。
NTTはインターネットが登場以前から、数多くの幅広い法人ユーザーを抱えていて、企業の通信業務ノウハウを豊富に持ち合わせています。
そのため、電話やインターネットだけでなく通信関連を丸ごとNTTに依頼する事で、法人ビジネス利用には数多くのNTTのノウハウを自社に活かせるメリットがあります。
法人向けサービスが充実している
NTTではビジネス利用で痒いところに手が届く、法人向けのサービスやサポートが充実しています。
固定IPアドレスの利用や、VPNの利用・24時間サポートなど、数多くの法人向けサービスがあります。
経費計上がし易い
フレッツ光で法人契約をすれば、請求書での支払いができます。
「光コラボ」では請求書・領収書の発行は無く、クレジットカードでの支払いが一般的です。
次に、個人利用で「光コラボ」が主流になる理由も見ていきましょう。
個人利用なら「光コラボ」
NTT東西の光回線フレッツ光を個人で利用するなら、「光コラボ」の方にメリットがあるため、個人で契約する利用形態の主流になっています。
「光コラボ」は月額料料金がお得
「フレッツ光」契約の場合、利用料金は光回線「フレッツ光」月額費用+接続業者プロバイダの合算になりますが、「光コラボ」は回線とプロバイダ費用がワンセットになっていて、同じフレッツ光+プロバイダを利用しても「光コラボ」が安くなっています。
一例としてピックアップした光回線サービスを、「フレッツ光」契約と「光コラボ」契約で比較してみましょう。
@nifty光 | ビッグローブ光 | ソフトバンク光 | @TCOMヒカリ | ||
光コラボ | マンション 月額 | 4,378円 | 4,378円 | 4,180円 | 4,180円 |
戸建て 月額 | 5,720円 | 5,478円 | 5,720円 | 5,610円 | |
フレッツ光+プロバイダ | マンションプロバイダ料金 | 1,045円 | 990円 | 1,045円 | 1,320円 |
東日本マンション月額計 | 5,170円 | 5,115円 | 5,170円 | 5,445円 | |
西日本マンション月額計 | 4,620円 | 4,565円 | 4,620円 | 4,895円 | |
戸建てプロバイダ料金 | 1,320円 | 1,100円 | 1,320円 | 1,320円 | |
東日本戸建て月額計 | 7,590円 | 7,370円 | 7,590円 | 7,590円 | |
西日本戸建て月額計 | 6,050円 | 5,830円 | 6,050円 | 6,050円 |
マンション集合住宅での利用の場合、「光コラボ」はマンションの利用者戸数によって料金変動はありませんが、「フレッツ光」は利用者の戸数によって料金が変わります。
上記の表は標準的なプラン1で算出しています。
物価高騰による資材の値上がりや、電気代の値上がりが顕著になっている昨今では、光回線サービスを運営する企業の経費にも重くのしかかっています。
しかし、こんな状況だからこそ、定額月額料金を単純に値上げすることは困難であり、できる事として割引制度の見直しを始めています。
NTT東日本のフレッツ光では、「にねん割」の新規申込受付を2023年9月30日に終了を発表しているため、NTT東日本の料金は割引制度を用いない計算を行っています。
いずれにしても、「光コラボ」の料金が安く、その差は広がる傾向にあります。
個人契約なら「光コラボ」がお得です。
スマホの「セット割」で通信費トータル費用が安くなる
光コラボは、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社から提供されています。
数多い光コラボは顧客獲得に鎬を削り、サービスを競い合う中で、特定のスマホプランを併せて利用する事により、毎月のスマホ代を割り引く「セット割」を提供しているケースが数多くあります。
代表的な「セット割」として、スマホのドコモユーザーが光コラボの「ドコモ光」を利用する事で、毎月のスマホ代が1台につき最大1,100円の割引きが受けられます。
ソフトバンクのスマホユーザーも、「ソフトバンク光」で同様の割引制度があります。
しかし、最大割引きを得られる無制限プランを利用しているなら、大きな割引きが得られても必ずしもコスパは良くなりません。
光コラボが自宅に入れば小容量プランでOK
(出典:MM総研)
このグラフは、2023年3月1日に株式会社MM総研が調査した、「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2023年1月調査)」からの引用です。
1ヵ月間に、どれだけのスマホ契約プランのギガを消費しているかについての統計で、Wi-Fi利用については計上されていません。
3GB未満のユーザーが大半で、最も多いのは1GB未満の利用者になっています。
これは、自宅に光回線があるスマホユーザーは、自宅で動画視聴など多くのデータを利用していても、光回線をWi-Fiで利用しているため、契約しているスマホプランのギガを消費せず、ギガを消費するのは外出時のWi-Fiが利用できない場所だけに限られるからです。
外出時に主に利用される、webチェックやLINE・メールの送受信、SNSチェック等では大きなデータ量は消費しません。
光コラボが自宅に導入されたら、多くのスマホユーザーのプランは3GB程度の小容量プランでOKという事です。
小容量プランなら「格安SIM」「サブブランド」が安い
ドコモやソフトバンクにも、3GB程度が利用できる小容量プランはありますが割高です。
小容量プランを安価に利用するには、通信キャリアの回線の一部を借り受けて運用されている「格安SIM」が最適です。
回線の一部を使うという部分で誤解を生むケースも多いのですが、格安SIMで利用する周波数帯(電波)や、利用できるアンテナは供給しているキャリアと全く同じです。
たとえば、ドコモから回線を借りている格安SIMで繋がらない場所では、ドコモでも繋がりません。(同じスマホを利用した場合)
格安SIMのデメリットとしては、多くの通常時間帯では問題が無くても、一斉に同じ時間に利用されるお昼休みなどの時間帯で、回線の一部に制限されている格安SIMでは、混み合って速度低下を起こす事があるという事です。
回線の一部ではなく、回線全部をキャリアのメインプランと同様に利用できるのに、安価に利用できる「サブブランド」もおすすめです。
auのサブブランドとして「UQモバイル」があり、ソフトバンクのサブブランドとして「ワイモバイル」があり、少ないギガしか必要としないユーザーに対して、メインプランより大幅に月額料金を下げて、他社への流出を避ける役割を担っています。