ここ数年、通信費が少しずつ家計を圧迫していると感じている人も多いのではないでしょうか。リモートワークや動画視聴などでネットの使用量が増えた一方、「契約内容はそのまま」という状況では、知らないうちに「損」をしているかもしれません。
しかし、ほんの少しの見直しで月々数千円の節約が可能です。しかも、ただ安くするだけでなく、通信の快適さをキープしたまま支出を抑えることができるのです。
本記事では、「光回線」「モバイルWiFi」「スマホ料金」の3つの観点から、今すぐ始められる通信費の見直し方法をご紹介します。
通信費を見直すべき理由と基本的な考え方
通信費は、家賃や食費と並んで毎月かかる固定費のひとつです。そのため、少しの見直しでも長期的に見ると大きな節約につながります。
特に今は、光回線・スマホ料金ともに選択肢が増え、サービス内容や価格に佐賀出てきています。契約をそのままにしていることで、「知らないうちに割高な料金を支払い続けている」というケースも珍しくありません。
まずは、自分の通信費が「固定回線」「モバイルWiFi」「スマホ料金」のどれにいくらかかっているかを確認することが第一歩です。そして、必要に応じて使い方と料金を見直し、バランスの取れたプランに乗り換えましょう。
光回線の見直し｜通信の安定性とコスパを両立する方法
家庭のネット環境の中心となる光回線は、通信費の中でも比較的高額な固定費です。しかし、契約内容を見直すだけで月額料金を下げたり、通信速度のストレスを減らしたりすることが可能です。
光回線を見直すタイミングはいつ？
光回線の見直しにベストなタイミングは「契約更新月」と「引っ越し時」です。
（出典：ニフティ光）
契約期間の縛りがあるプランでは、更新月以外の契約に違約金がかかる場合もあるため、タイミングを見極めることがポイントです。また、料金が高いと感じたときや、通信速度に不満が出てきたときも見直しのタイミングといえます。
今より快適で安いサービスがないかを一度、比較してみましょう。
「事業者変更」「転用」という選択肢もある
光回線の見直しというと、新しい回線を契約し直す「乗り換え」をイメージしがちですが、もっと手軽な方法として「事業者変更」という選択肢があります。
事業者変更とは「同じNTTの回線網を使った光コラボ同士で契約先を切り替える手続きのこと」です。
（出典：フレッツ光）
たとえば、現在ソフトバンク光を使っている人が、ビッグローブ光やニフティ光に乗り換える場合などが該当します。（NTT回線の提供元であるフレッツ光から光コラボに以降する場合は「転用」と呼ばれる）
事業者変更の最大のメリットは、基本的に回線工事が不要で、現在の環境をそのまま使える点です。料金の安い事業者に乗り換えたり、スマホとのセット割が使えるようになったりと、見直しによるメリットを得やすくなります。
高すぎるプラン・オプションを解約する
実は、不要なオプションに気づかないまま料金を支払い続けているケースはよくあります。例としては、有料のセキュリティソフトや固定電話サービス、動画配信の抱き合わせなどです。
契約時に「無料期間中」といわれて始めたオプションが、自動的に有料に切り替わっていることもあります。請求明細を確認して、使っていないサービスがあればすぐに解約しましょう。
キャッシュバックや工事費無料キャンペーンも活用
多くの光回線サービスでは、他社からの乗り換え時にキャッシュバックや工事費無料といった特典を提供しています。たとえば、一定期間の利用で数万円のキャッシュバックが得られるケースもあります。
（出典：ビッグローブ光申込サイト）
ただし、キャンペーンの条件には注意が必要です。オプション加入が必須になっていたり、申請手続きが必要だったりする場合もあるので、申し込み前にしっかり確認しましょう。
セット割を使えばさらにお得
光回線は、スマホとのセット割を活用することで月額料金を抑えられます。たとえば、以下のような組み合わせが人気です。
ビッグローブ光 × UQモバイル
（出典：ビッグローブ光申込サイト）
ビッグローブ光とUQモバイルを同時に契約すると、「auスマートバリュー」が適用されて、UQモバイルの月額料金が毎月最大1,100円引きになります。代理店経由で申し込むと、最大97,000円のキャッシュバックがもらえる点も大きなメリットです。
【おすすめポイント】
✅代理店からの申し込みで、最大97,000円のキャッシュバック
✅初期工事費が無料（代理店経由）
✅引っ越し先での工事費が何度でも無料（代理店経由）
ニフティ光 × UQモバイル
（出典：ニフティ光申込サイト）
ニフティ光とUQモバイルの組み合わせも、「auスマートバリュー」が適用されます。ニフティ光は毎月の利用料金が戸建て月額4,620円から（税込）、マンション月額3,278円から（税込）と安いので、光回線を長期契約したい人におすすめです。
【おすすめポイント】
✅光回線の利用料金が安い
✅代理店経由の申し込みで、最大55,000円のキャッシュバック
✅移転工事費が無料（代理店経由）
ソフトバンク光 × ワイモバイル
ソフトバンク光とワイモバイルのセットで「おうち割 光セット」が適用されると、ワイモバイルの料金が月額最大1,650円割引されます。ソフトバンクの電波は品質がいいので、通信速度を重視したい人におすすめです。
【おすすめポイント】
✅代理店経由の申し込みで、最大28,000円のキャッシュバック
✅他社への解約違約金・撤去工事費満額負担（代理店経由）
✅開通までの期間、モバイルWiFiルーターレンタルが無料（代理店経由）
モバイルWiFiの見直し｜使い方に合ったプラン選びが大切
「スマホより大容量」「光回線より手軽」といった、中間的な存在として人気なのがモバイルWiFiです。ここでは、モバイルWiFiのメリットや注意点、見直しのポイントまで分かりやすく説明します。
家でも外でも使えるモバイルWiFiのメリットと注意点
「モバイルWiFi」は、コンパクトな端末ひとつで、どこでもインターネットに接続できる手軽さが魅力です。特に、外出先で仕事をする人や引っ越しが多い人にとっては柔軟性の高い選択といえます。
一方で、通信速度や安定性は固定回線に劣る場合が多く、動画の視聴やオンライン会議が多い人には物足りなさを感じることもあるでしょう。また、データ通信量に速度制限がかかり、使い勝手が大きく落ちてしまうケースもあるので、注意が必要です。
月額料金と通信速度、制限のバランス
モバイルWiFiを選ぶ際は、「安さ」だけでなく「速度」と「通信制限の有無」をあわせて比較することが重要です。
たとえば、月額3,000円台の安価なプランでも、1日3GBや月100GBといった制限があり、使いすぎると速度が落ちる仕組みになっています。
一方で、「無制限」とうたわれるプランも、実際には「3日間で10GB」などの条件付きである場合があるため、細かい条件を確認しましょう。
光回線+格安SIMの方が安くて速いことも
自宅での利用が中心であれば、モバイルWiFiよりも「光回線×格安SIM」の組み合わせの方が快適かつ経済的な場合があります。
たとえば、光回線で安定したネット環境を確保し、スマホはUQモバイルやワイモバイルなどの格安SIMを利用することで、トータルの通信費を節約しつつ、速度や安定性を犠牲にしないプランが組めます。
外出時のネット利用はスマホのテザリング機能でも代用できるので、モバイルWiFiを使わなくても十分なケースも多いのです。
契約期間の縛りや違約金に注意
通信費の見直しで見落としがちなのが、「契約期間の縛り」や「違約金」です。
モバイルWiFiの多くは2～3年の契約が基本で、更新月以外の解約には違約金が発生します。また、端末代を分割で支払っている場合には、解約時に一括請求されるため、合計で想像以上の費用がかかることもあります。
最近では契約期間なしで利用できるサービスが増えているので、乗り換えが前提なら「縛りなし」も視野に入れると安心です。ただし、契約期間なしは月額料金が割高になってしまうので、予定している契約期間を踏まえて検討しましょう。
スマホ代の見直し｜格安SIMとセット割で通信費をさらに節約
毎月の通信費の中でも、「スマホ代」は見直しの効果が大きい項目です。特に、格安SIMやセット割を上手く活用することで、月々数千円の節約も十分に可能です。
大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで何が変わる？
スマホ代の節約を考えるうえで、注目すべきなのは「キャリアの見直し」です。ドコモ・au・ソフトバンクから格安SIMに乗り換えるだけで、月額料金が半額以下になるケースもあります。
たとえば、毎月7,000～8,000円だったスマホ代が、格安SIMに乗り換えるだけで2,000～3,000円まで下がります。もちろん、通信速度やサービス内容に違いはありますが、日常的な使い方であれば不便を感じることはないでしょう。
UQモバイル・ワイモバイルの特徴
数ある格安SIMの中でも、通信品質やサポート体制で安心感があるのが「UQモバイル」と「ワイモバイル」です。どちらも大手キャリアのサブブランドとして展開しているため、安定した速度が魅力です。
UQモバイルはKDDI（au）の回線を使用しており、節約モードへの切り替えやくりこし機能など、柔軟に使える点が魅力です。
出典：UQモバイル
一方のワイモバイルはソフトバンク回線を利用しており、家族割が充実している点や、スマホ決済のPayPayとの相性が良い点に人気があります。
出典：ワイモバイル
選ぶ際は、自宅の光回線や家族構成との相性を含めて検討するのがおすすめです。
データ通信量に合わせた最適プランの選び方
スマホ代を最適化するには、自分のデータ使用量を把握することが大切です。たとえば、1ヶ月で3GBしか使わない人が20GB以上のプランに入っていると、それだけで毎月数千円のムダになります。
UQモバイルやワイモバイルでは、3GB・15・20GBといった容量別のプランが用意されているので、ライフスタイルに応じたムダのない契約が可能です。動画をほとんど見ない人や、自宅ではWiFi接続が中心という人なら、小容量プランでも十分です。
家族割りや自宅セット割の活用
家族でスマホを複数回線を契約している場合は、「家族割」を活用することで、さらに通信費を節約できます。たとえば、ワイモバイルには、2回線以降が毎月最大1,650円割引になる「家族割引きサービス」があります。
また、先に紹介した光回線とスマホのセット割は、家族で複数回線を契約している場合にも「すべての回線が適用」されるので、たとえば5人家族なら毎月6,600円が割引されるのです。
出典：ワイモバイル
このように、サービス内容で割引を上手く活用するのもスマホ代を見直す有効な手段です。
ケース別おすすめの通信費見直しプラン
通信費の最適化には「自分に合った使い方の見極め」が不可欠です。ここでは、以下のケース別に、おすすめのプランや見直し方を紹介します。
- 一人暮らし
- 家族世帯
- 在宅ワーク中心・動画ヘビーユーザー
上から順番に、詳しく説明していきます。
一人暮らし
一人暮らしなら、通信費が抑えられる幅は大きいといえます。
外出先でスマホを使い、自宅ではWiFiを使うスタイルが一般的です。光回線を引くのが理想ですが、使用頻度によってはモバイルWiFi＋格安SIMでも十分です。
たとえば、動画の視聴やゲームをあまりしないなら、月100GB程度のモバイルWiFiとUQモバイルのトクトクプラン（～15GBの従量制）を組み合わせることで、月額6,000円前後で通信環境を整えられます。
頻繁に動画を見るのであれば、ビッグローブ光やニフティ光とセット割を活用し、スマホ代も同時に節約しましょう。
家族世帯
家族で複数回線を使っている場合、最も効果的なのは「セット割」です。
先にご紹介したとおり、ソフトバンク光とワイモバイルを組み合わせて「おうち割 光セット」が適用されると、スマホ1回線につき最大1,650円が割引になります。2回線目以降も割引が適用になり、「最大で10回線」まで割引が適用されます。
子どもや親のスマホも含めてプランを見直せば、家族全体で年間10万円以上の節約ができることもあるでしょう。
通信量が多い人には20GB以上のプラン、少ない人には3GBのミニプランといったように、家族内でも使い方に応じてプランを使い分けるのがポイントです。
在宅ワーク中心・動画ヘビーユーザー
リモートワークや動画の視聴が多い人は、通信の「安定性」と「大容量」が最重要です。モバイルWiFiでは速度や容量に不安があるため、光回線は必須といえるでしょう。
たとえば、ビッグローブ光やニフティ光は通信速度が安定しており、UQモバイルとのセット割でスマホ代も同時に節約できます。Zoom会議やクラウド作業を快適にこなすには、上り下りともに安定した回線が不可欠です。
外出先での作業が多い人は、スマホのデータ容量を15～20GBに増やし、必要に応じてテザリングを活用する方法もおすすめです。
通信費の見直しは、バランスよく最適化することが大切
通信費を本気で見直すなら、「光回線」「モバイルWiFi」「スマホ」の3つをバランスよく最適化することが理想です。
特に光回線と格安SIMとのセット割は、快適さを保ちながら月々の支出を大きく削減できる強力な手段です。UQモバイルやワイモバイルと相性の良い光回線を選べば、スマホとネットをまとめて節約できます。
無理な節約ではなく、自分の使い方に合った見直しをすることで、毎月の固定費をストレスなく抑えることが可能です。通信環境を見直す第一歩として、まずは現在の利用状況と支払いを整理してみましょう。
