ここ数年でスマホの格安SIMがかなり普及し、格安SIMに切り替えて、その安さに驚いた方も多いのではないでしょうか?
格安SIMと同じように、インターネット回線をフレッツ光から他の安い光回線に乗り換える人も増えています。
そこで今回は、フレッツ光から乗り換えるメリットやその種類・方法について解説していきます。
この記事を最後まで読むと、毎月の固定費を安く抑えるヒントを得られるでしょう。
フレッツ光とは?
フレッツ光とは、NTT(日本電信電話株式会社)が提供するインターネット回線で、申し込み窓口はNTT東日本とNTT西日本に分かれています。
2000年頃からメジャーなインターネット回線としてシェアを独占していたので、今でも「インターネットといえばフレッツ光」というイメージを持っている方も多いです。
フレッツ光から乗り換えるメリット
現在ではフレッツ光以外にも色々なインターネット回線があり、より安く、より便利なサービスも多く提供されています。
ここからはフレッツ光から乗り換える以下のメリットをご紹介します。
- 毎月のインターネット料金が安くなるケースが多い
- セット割でスマホ料金が安くなる
- キャッシュバックなどのキャンペーンがある
- 回線速度の改善が期待できる
順番に見ていきましょう。
毎月のインターネット料金が安くなるケースが多い
フレッツ光から乗り換えると、毎月のインターネット料金が安くなるケースが圧倒的に多いです。
主要な乗り換え先と比較してみました。
種類 | 戸建て(月額料金) | マンション(月額料金) |
フレッツ光
(プロバイダ込み) |
約6,500円 | 約5,000円 |
@TCOMヒカリ | 5,170円 | 3,850円 |
ドコモ光 | 5,720円 | 4,400円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 | 4,180円 |
ビッグローブ光 | 5,478円 | 4,378円 |
NURO光 | 5,200円 | |
auひかり | 5,610円 | 4,455円 |
実際に他社と比較してみても、フレッツ光の月額料金は1,000円前後高くなっています。
1年間に換算すると約12,000円にもなるので、これは大きな違いです。
フレッツ光が高くなる理由は、回線とプロバイダが別契約になっており、それぞれ料金が発生しているからです。他の安いサービスは、回線とプロバイダをセットにして提供しているので、提供価格を抑えられています。
セット割でスマホ料金が安くなる
インターネット回線によっては、スマホとのセット割を提供していることもあります。これはスマホのキャリアによって異なります。
インターネット回線とスマホのセット割は、このような主要キャリアで提供されています。
スマホ | 割引を受けられる回線 | 割引額(月額) |
ドコモ | ドコモ光 | 最大1,100円 |
au | auひかり | 最大1,100円 |
ソフトバンク | ソフトバンク光 | 最大1,100円 |
ワイモバイル | ソフトバンク光 | 最大1,100円 |
ここではドコモユーザーを例に、フレッツ光からの乗り換えがどれくらいお得なのかを解説します。
インターネット回線をフレッツ光からドコモ光に乗り換えた際の差額は月額780円です。
さらに、ドコモで契約したスマホを使っている方が、インターネット回線をフレッツ光から「ドコモ光」に乗り換えると、スマホセット割で月額最大1,100円も割引されます。
例えば、4人家族全員がドコモユーザーだった場合は、1,100円×4=4,400円も1家庭で安くなります。
インターネット料金とスマホ料金を合わせると、インターネット料金が9,360円、スマホ料金が52,800円、両方を合わせると62,160円も年間で安くなるのです。
また、最近ではドコモ回線の格安スマホも登場しており、組み合わせによってはさらに通信費を抑えることができます。
キャッシュバックなどのキャンペーンがある
フレッツ光から他の回線に乗り換えると、年間で6万円以上も安くなる可能性を知って、どれだけお得かがイメージできたかもしれません。
しかし、さらにキャンペーンでキャッシュバックがもらえることもあります。
光回線の主要なキャンペーンは以下の通りです。
種類 | キャッシュバック金額 |
auひかり | 40,000円 |
NURO光 | 60,000円 |
ドコモ光 | 37,000円 |
ソフトバンク光 | 25,000円 |
ビッグローブ光 | 57,000円 |
ニフティ光 | 22,000円 |
@TCOMヒカリ | 30,000円 |
フレッツ光から乗り換えることで、インターネット料金もスマホ料金も安くなり、さらにキャッシュバックでお金ももらえるので、今多くの人がフレッツ光から乗り換えているのです。
回線速度の改善が期待できる
どの光回線を選んだとしても利用者の多い夜間や休日などに通信速度が低下することはありますが、プロバイダによっては比較的速度が安定している回線もあります。
フレッツ光からの乗り換えは光回線の種類より手続きが異なる
ここからは、乗り換え先の光回線の種類や手続きの違いについて解説します。
光回線の種類とは?
光回線は大きく分けて4つのグループに分けられます。
- NTT系光回線:フレッツ光・光コラボレーション(ドコモ光・ソフトバンク光など)
- auひかり
- NURO光
- 電力系光回線:コミュファ光・eo光など
NTT系光回線は、NTTが全国に敷設した光ファイバー網を利用した回線です。
光コラボレーションと呼ばれる「ドコモ光」や「ソフトバンク光」もNTTの光ファイバー網を利用しており、わかりやすく例えると契約先がNTTではないフレッツ光です。
それ以外の光回線は、運営会社独自の回線設備を利用しています。
乗り換え手続きの一覧
フレッツ光から他の回線に乗り換えた際の手続きや発生する費用について一覧にまとめました。
乗り換え前の光回線 | 乗り換え先の光回線 | 手続き内容 | 発生する費用 |
フレッツ光 | 光コラボ(ドコモ光・ソフトバンク光など) | 転用 | ・転用事務手数料 |
auひかり | 解約→新規契約 | ・乗り換え先の新規契約手数料 ・開通工事費用※最大で3万円の違約金負担キャンペーンあり |
|
NURO光・電力系光回線 | 解約→新規契約 | ・光回線の違約金
・開通工事費用残債 ・乗り換え先の新規契約手数料 |
以降では、乗り換え手続きについて「転用」「事業者変更」「新規契約」をそれぞれ解説します。
乗り換えの手続き:転用
出典:NTT東日本
転用とは、同じNTTの回線設備を利用しているフレッツ光から光コラボレーション(ドコモ光やソフトバンク光など)に乗り換える際の手続きのことです。
先ほども解説したように、フレッツ光も光コラボレーションも同じNTTの回線設備を使っているため、乗り換えても回線工事を新たに行う必要がありません。
手続きとしては事務手続きのみであり、費用は転用事務手数料の3,300円のみです。
転用の手続きを行う際には、お住まいの地域を管轄するNTTから「転用承諾番号(取得日を含む15日間のみ有効)」を取得する必要があります。
手続きが「転用」で済む乗り換えの場合は、工事も不要で乗り換え費用が安いです。
さらに、乗り換え期間中にインターネットが使えなくなることがありません。
乗り換えの手続き:事業者変更
出典:NTT東日本
また、現在光コラボを利用中の場合は「事業者変更」という手続きで、転用と同様に工事不要で光コラボから他の光コラボへ乗り換えられます。
事業者変更をしたい場合は、まず現在契約している光コラボの事業者に事業者変更することを伝えてください。
そうすると「事業者変更承諾番号」という番号が通知されます。
この事業者変更承諾番号を申し込みの際に利用し、他の光コラボへ乗り換えましょう。
事業者変更承諾番号には期限がありますので、番号が発行されたらできるだけ早く申し込みをしてください。
乗り換えの手続き:解約→新規契約
auひかり・NURO光・電力系光回線は、NTTの回線設備を使わずに、それぞれ独自の回線設備を利用します。
そのため、フレッツ光から乗り換える場合は、フレッツ光の「解約」と乗り換え先との「新規契約」という手続きが発生するのです。
この場合、フレッツ光の解約金や乗り換え先の開通工事費が発生するため、乗り換え費用が高くなります。
しかし、光コラボレーションよりもキャッシュバックが高額であったり、開通工事費や違約金が無料になるキャンペーンも頻繁に行なっています。
発生する費用とキャッシュバック金額などを計算してお得だった場合は、乗り換えを検討してみてください。
こちらは今のインターネットを解約してから、新規契約をするため、インターネットを使えなくなるタイミングがあり、乗り換えのタイミングを慎重に選ぶ必要があります。
フレッツ光からの乗り換えにおすすめな光回線のご紹介
ここからは具体的に、フレッツ光からの乗り換え先として、おすすめできる以下の光回線をご紹介していきます。
- ビッグローブ光
- ソフトバンク光
- ドコモ光
- NURO光
ご自身の契約状況と照らし合わせながら、読み進めてみてください。
ビッグローブ光
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
フレッツ光のコラボ「ビッグローブ光」に、スマホプランは高品質なau回線をそのまま使う、auのサブブランド「UQモバイル」にすることで、セット割が適用されてコスパ良く通信費トータル費用を抑えられます。
ビッグローブ光の月額料金は、マンション集合住宅4,378円・一戸建て住宅5,478円です。
キャッシュバック
ビッグローブ光はキャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。

引っ越し移転時の工事費用が無料
転勤族の方や引っ越しする予定がある方にも、ビッグローブ光がおすすめです。
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になる、お得に継続利用ができる光コラボです。
UQモバイルのセット割
(出典:UQ mobile公式サイト)
「UQモバイル」はau回線を利用していますので全国で繋がりやすく、使いやすいと言えます。
また、auで購入したスマートフォンを利用中のユーザーにも最適です。
UQモバイルをビッグローブ光と併用して「セット割」を適用させると、4GB/月のミニミニプランが、月額1,265円で利用できます。
家族4人で利用した場合の、通信費トータル費用を計算してみましょう。
ビッグローブ光 | UQモバイル | 家族 | 光電話 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 1,265円 | 4人 | 550円 | 9,801円 |
戸建て | 5,478円 | 1,265円 | 4人 | 550円 | 10,901円 |
*auPAYカードで支払う場合
*セット割の適用には固定電話の光電話オプション契約が必要になります
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用9,801円・戸建て利用10,901円になり、通信費トータル費用を抑えられるコスパ抜群の組み合わせです。
ソフトバンク光
(出典:ソフトバンク光申込サイト)
「ソフトバンク光」に、スマホプランは高品質なソフトバンク回線をそのまま使う、ソフトバンクのサブブランド「ワイモバイル」にすることで、セット割が適用されてコスパ良く通信費トータル費用を抑えられます。
ソフトバンク光の月額料金は、マンションタイプ4,180円・一戸建てタイプ5,720円です。
キャッシュバック
ソフトバンク光はキャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。

ワイモバイルのセット割
(出典:ワイモバイル公式)
「ワイモバイル」はソフトバンク回線を利用していますので全国で繋がりやすく、使いやすいと言えます。
また、ソフトバンクで購入したスマートフォンを利用中のユーザーにも最適です。
ワイモバイルでは4GB/月のプランSが、「セット割」を適用させれば月額1,265円で利用することができます。
家族4人で利用した場合の、通信費トータル費用を計算してみましょう。
ソフトバンク光 | ワイモバスマホ 4GB | 家族 | 指定オプション | 合計 | |
マンション | 4,180円 | 1,265円 | 4人 | 550円 | 9,603円 |
戸建て | 5,720円 | 1,265円 | 4人 | 550円 | 11,143円 |
*PayPayカードで支払う場合
*セット割の適用には光電話等の[おうち割 光セット(A)]適用に必要なオプションの契約(月550円)が必要になります
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用9,603円・戸建て利用11,143円になり、通信費トータル費用を抑えられるコスパ抜群の組み合わせです。
ドコモ光
(出典:ドコモ光公式)
光コラボの「ドコモ光」に、スマホプランは高品質なドコモ回線の新しく登場した小容量プラン「irumo」にすることで、セット割が適用されてコスパ良く通信費トータル費用を抑えられます。
ドコモ光は利用するプロバイダの選択ができますが、おすすめは安価な利用が可能なドコモ自ら提供しているタイプAの「OCN」です。
ドコモ光OCN(タイプA)の月額料金は、マンションタイプ4,400円・一戸建てタイプ5,720円です。
キャッシュバック
ドコモ光はお得なキャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。

irumoのセット割
(出典:ドコモ公式)
「irumo」はドコモプランの一つなので全国で繋がりやすく、使いやすいと言えます。
また、ドコモで購入したスマートフォンを利用中のユーザーにも最適です。
「irumo」とドコモ光を併用することで「セット割」が適用されて、3GB/月が月額1,067円で利用することができます。
家族4人で利用した場合の、通信費トータル費用を計算してみましょう。
ドコモ光
タイプA |
irumo3GB | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,400円 | 1,067円 | 4人 | 8,668円 |
戸建て | 5,720円 | 1,067円 | 4人 | 9,988円 |
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用8,668円・戸建て利用9,988円になり、通信費トータル費用を抑えられるコスパ抜群の組み合わせです。
NURO光
出典:NURO光 公式
回線速度や通信品質を重視する方は、NURO光がおすすめです。
多くの光回線で最大通信速度は1Gbpsなのに、対しNURO光は2Gbpsと広く普及している他の回線の中では最速レベルです。
この通信速度の速さから、下記に当てはまる方から特に選ばれています。
- 高品質な動画を視聴したい方やオンラインゲームを楽しみたい
- 大容量のファイルをやり取りする
- クラウドストレージを頻繁に使う
NURO光はソフトバンクと提携しており、「おうち割光セット」が使えて、スマホ料金が最大で1,100円も安くなります。
ただし、これは月額330〜550円の光電話への加入が条件です。
注意点として、NURO光の対応エリアは限られています。
NURO光はNTTの回線設備を利用しない独自回線ですので、一度フレッツ光を解約して、NURO光と新規契約をすることが必要です。
その際に、フレッツ光の違約金や、新しくNURO光と契約するための乗り換え先の新規契約手数料・開通工事費用が発生します。
しかし、乗り換え費用が高い分、他社からの乗り換えの方には60,000円のキャッシュバックがあります。
一度フレッツ光を解約してNURO光と新規契約をすることになるので、解約と契約のタイミングはしっかりと見定めましょう。
まとめ
今回はフレッツ光から他の回線に乗り換えるメリットや手続きの方法について解説しました。
現在、フレッツ光を利用している方は、乗り換えることで様々なメリットを享受できます。
中でも、光コラボは工事する必要がないためインターネットが利用できない期間ができることなく、転用という手続きで乗り換えることが可能です。
また、それぞれにあった格安SIMとのセット割が適用されれば、月額料金をトータルで安くすることもできます。
現状のインターネットやスマホの契約状況を確認しながら、ぜひこの記事を参考に最適な乗り換え先を選んでみてください。