インターネットを新しく契約するときに、誰もが気になるのが「初期費用」です。
多くの場合、「月額料金」だけに注目しがちですが、実際には契約開始時にまとまった出費が必要になるケースが少なくありません。特に光回線の場合は工事費が高額になりやすいため、契約をためらう原因になることもあります。
しかし近年では、大手通信会社を中心に「工事費無料キャンペーン」や「端末代金無料特典」が数多く用意されており、条件を満たせば初期費用をほぼゼロに抑えることが可能です。
本記事では、光回線やモバイル回線ごとに初期費用を無料にできるサービスやキャンペーンをまとめて、そのメリットや注意点を徹底的に解説していきます。
初期費用の内訳と基本的な考え方
インターネット契約に必要な初期費用にはいくつかの種類があり、その金額や発生有無は回線の種類や契約方法によって異なります。なぜ初期費用が発生するのかを理解しておくことで、無料キャンペーンを正しく見極められるようになります。
ここでは代表的な初期費用の種類と、その平均的な金額感を整理して解説します。
初期費用の種類
インターネット契約時にかかる初期費用には、大きく分けて3つの項目があります。
- 契約事務手数料
- 工事費用
- 端末代金
まず、必ず発生するのが契約事務手数料です。多くの通信会社では一律で3,300円(税込)が設定されており、これは光回線・モバイルルーター・ホームルーターを問わず必要となります。
次に、光回線導入時の工事費用ですが、集合住宅であれば約15,000円〜20,000円、戸建てでは30,000円前後が一般的です。ただし、多くの事業者が「工事費実質無料キャンペーン」を実施しており、一定期間の利用で実質的な負担がゼロになるケースが増えています。
さらに、モバイルルーターやホームルーターを選ぶ場合には端末代金が必要です。端末価格は15,000円〜25,000円程度が目安ですが、楽天モバイルやWiMAXなどは端末代無料のキャンペーンを展開しているため、うまく利用すれば初期負担をなくすことができます。
工事費と契約事務手数料の違い
契約時に混同しやすいのが「工事費」と「契約事務手数料」の違いです。
事務手数料は、契約事務処理のために必ず発生し、多くの事業者で3,000円前後に設定されています。これはキャンペーンで無料になることはほとんどなく、「完全無料」とうたわれていても事務手数料だけは請求されるケースがほとんどです。
一方の工事費は、回線の新規導入や配線工事にかかる費用で、事業者によっては全額無料や分割払い実質無料などのキャンペーンが適用されます。
したがって「初期費用が無料」という表現を見た場合は、工事費が対象なのか、事務手数料まで含むのかを必ず確認することが大切です。
初期費用無料で利用できるおすすめの光回線
現在、多くの事業者が「工事費無料キャンペーン」を展開しており、条件を満たすことで初期費用を抑えて導入できます。さらにスマホとのセット割を活用することで通信費全体を削減できるのも魅力です。
ここでは、スマホのキャリア別に初期費用無料で利用できる代表的な光回線を紹介します。
【auユーザー】ビッグローブ光 × UQモバイル
(出典:ビッグローブ光申し込みサイト)
ビッグローブ光は、新規契約者向けに「工事費無料キャンペーン」を実施しています。通常であれば戸建て・マンションの工事費が28,600円かかりますが、キャンペーンを利用すれば実質0円で導入可能です。
また、UQモバイルとのセット割「自宅セット割」を組み合わせると、スマホ料金が毎月最大1,100円(税込)割引されます。さらに、正規代理店からビッグローブ光を申し込むと、最大97,000円のキャッシュバックが受け取れます。
おすすめポイント
✅「工事費無料キャンペーン」で工事費が実質無料
✅「自宅セット割」の適用でスマホ代が毎月最大1,100円割引
✅正規代理店からの申し込みで最大97,000円のキャッシュバック

【ソフトバンクユーザー】ソフトバンク光 × ワイモバイル
(出典:ソフトバンク光申し込みサイト)
ソフトバンク光では適用条件を満たした新規ユーザーを対象に「工事費サポート はじめて割」が展開されており、最大31,680円の工事費割引が受けられます。
加えて、ワイモバイルを利用中のユーザーは「おうち割 光セット(A)」が適用されるので、スマホ1回線につき毎月最大1,650円(税込)が割引されます。さらに、ソフトバンク光を正規代理店から申し込むことで、最大28,000円のキャッシュバックを受け取れます。
おすすめポイント
✅「工事費サポート はじめて割」で、最大31,680円の工事費割引
✅「おうち割 光セット(A)」でスマホ代が毎月最大1,650円割引
✅正規代理店からの申し込みで最大28,000円のキャッシュバック

【ドコモユーザー】ドコモ光+ドコモmini
(出典:ドコモ光申し込みサイト)
ドコモ光も現在、「新規工事料実質0円特典」を実施中で、新規契約者には工事費の負担として新規工事費相当のdポイントが還元されます。
さらにドコモminiを利用している場合、「ドコモ光セット割」が適用され、1回線につき毎月最大1,210円(税込)の割引を受けられます。また、上記サイトからドコモ光を申し込むと、最大55,000円のキャッシュバックを受け取れます。
おすすめポイント
✅「新規工事料実質0円特典」で、新規工事費相当のdポイントを還元
✅「ドコモ光セット割」で、スマホ代が毎月最大1,210円の割引
✅新規申し込みで、最大55,000円のキャッシュバック
おすすめ光回線3社の工事費・特典まとめ
組み合わせ |
工事費用 | 工事費の割引 | セット割の割引額 |
キャッシュバック |
|
戸建て |
マンション |
||||
28,600円 | 全額 | 最大1,100円 |
最大97,000円 |
||
派遣あり:31,680円
派遣なし:4,620円 |
全額 | 最大1,650円 |
最大28,000円 |
||
19,800円〜22,000円 | 16,500円 | 全額
※dポイント |
最大1,210円 |
最大55,000円 |
※料金はすべて税込み
※キャッシュバックは、正規代理店から申し込んだ場合の金額
光回線が使えない人の選択肢
一人暮らしや賃貸住宅に住んでいる場合、建物の事情や大家の許可が下りないことから光回線工事ができないケースがあります。
そのような環境では、工事不要で導入できるモバイルルーターやホームルーターが現実的な選択肢です。これらのサービスは端末代無料やキャンペーンを活用すれば初期費用を抑えやすく、契約からすぐに利用できる点が魅力です。
ここでは、おすすめできる最新のモバイルルーターとホームルーターをご紹介します。
選択肢①:モバイルルーター
外出先でもインターネットを利用したい人に適しているのがモバイルルーターです。工事不要で持ち運び可能なため、引っ越しが多い人や一人暮らしの学生、出張が多いビジネスパーソンに人気があります。
おすすめ①:楽天WiFi Pocket
(出典:楽天モバイル公式サイト)
楽天モバイルが提供する「楽天WiFi Pocket」は、端末代金が実質無料となるキャンペーンを実施中です。通常10,820円の「Rakuten WiFi Pocket Platinum」という端末の代金が、楽天モバイルとの同時契約で実質1円になり、楽天ポイントが毎月1,000pt還元されます。
料金は3段階の従量制であり、20GB以上のデータ無制限は月額料金は3,278円(税込)で利用できます。契約事務手数料が0円であることも大きな魅力です。
初期費用を抑えてインターネットを始めたい人にとって最有力候補といえるでしょう。
おすすめ②:クイックWiFi
(出典:クイックWiFi公式サイト)
「クイックWiFi」は、選択肢の多さが大きな魅力です。
料金プランは、50GB:2,948円(税込)、100GB:3,718円(税込)の2種類が用意されているので、データ使用量に合わせたプランが選べます。大手4大キャリアに対応したクラウドSIMが使えるうえに、海外でもそのまま端末を利用できます。(1日500MB:990円)
契約期間中の料金が一定である点や、新規契約で5,000円のキャッシュバックがある点もメリットです。
おすすめ③:GMOとくとくBB WiMAX
(出典:GMOとくとくBB WiMAX公式サイト)
GMOとくとくBBが提供する「GMOとくとくBB WiMAX」は、無制限で利用できるモバイルルーターです。端末代金は実質無料で利用できるので、初期費用をかけずに導入可能です。
月額料金は4,807円(税込)からで、通信速度は5Gに対応しているので、動画視聴やオンラインゲームにも十分な品質を確保できます。最大54,000円のキャッシュバックを活用すれば総支出を抑えられるため、コスト重視派におすすめの選択肢です。
おすすめモバイルルーター3社の初期費用まとめ
サービス名 |
データ容量 |
月額料金 | 端末代金 | 割引後の端末代金 |
契約事務手数料 |
20GB〜 | 1,078円〜 | 10,820円 | 実質1円 | 0円 | |
50GB〜 | 2,948円〜 | 26,400円 | 26,400円 |
3,300円 |
|
GMOとくとくBB WiMAX | 無制限 | 4,807円〜 | 27,720円 | 実質0円 |
3,300円 |
※料金はすべて税込み
選択肢②:ホームルーター(据え置き型)
自宅で安定したインターネット環境を整えたいが、光回線工事が難しい場合に役立つのがホームルーターです。コンセントに挿すだけで使える手軽さに加え、複数端末を同時に接続できるのが特徴です。
おすすめ:ソフトバンクエアー×ワイモバイル
(出典:ソフトバンクエアー申し込みサイト)
ソフトバンクエアーは工事不要で、申し込みから最短で即日利用できるホームルーターです。現在、端末代金が実質無料になるキャンペーンを展開しており、契約時の初期費用を抑えられます。
しかも、正規代理店からの申し込みで、30,000円のキャッシュバックがあります。さらに、ワイモバイルと併用することで「おうち割 光セット」が適用され、スマホ料金が毎月最大1,188円(税込)割引されます。
また、「あんしん乗り換え」により、他社からの乗り換えにかかる違約金や撤去費用を最大10万円まで満額負担してもらえるので、徹底的に初期費用を抑えたい人におすすめです。

その他のホームルーター比較
ソフトバンクエアー以外にも、ドコモやUQが提供するホームルーターなどの選択肢があります。
- ドコモ home 5G ×ドコモmini:71,280円の端末代金が36回払い+月額割引で実質無料、ドコモminiとのセット割も適用可能。
- Speed Wi-Fi HOME 5G L13 × UQモバイル:27,720円の端末代金がキャンペーンで実質無料になることもあり、UQモバイルのセット割にも対応。
以下の表に、初期費用やセット割の違いをまとめました。
サービス名 |
端末代金 | 割引後の端末代金 | 月額料金 | セット割 | 契約手数料 |
71,280円 | 実質無料 | 5,368円 | 最大1,188円 | 3,300円 | |
ドコモ 5G home×ドコモmini | 71,280円 | 実質無料 | 5,280円 | 最大1,210円 |
4,950円 |
UQ WiMAX L13×UQモバイル | 27,720円 | 実質無料 | 5,280円 | 最大1,100円 |
3,300円 |
※料金はすべて税込み
初期費用をさらに安くするためのコツ
光回線は「工事費無料キャンペーン」が主流になりつつありますが、実際には申し込み窓口やキャンペーン条件によって、かかる総額が大きく変わるケースがあります。
特に正規代理店経由のキャッシュバックや期間限定特典を組み合わせれば、初期費用だけでなく月額料金も大きく抑えることが可能です。
ここでは、初期費用をさらに安くするための具体的なポイントを整理します。
コツ①:公式キャンペーンの利用
多くの光回線事業者は、公式サイトで「工事費無料キャンペーン」を実施しています。
例えば、ドコモ光やソフトバンク光で標準工事費が実質無料となる特典が継続中です。さらに、ビッグローブ光では「開通前レンタル Wi-Fi無料キャンペーン」があるので、開通前にネットが使えなくなることはありません。
ただし、期間限定キャンペーンは終了時期が不明確なことも多いため、申し込み時点で最新情報を必ず確認することが重要です。適用条件を見落とすと「実質無料にならなかった」というケースもあるので注意しましょう。
コツ②:代理店経由の特典
公式サイトだけでなく、代理店経由で申し込むと高額キャッシュバックを受け取れる場合があります。
たとえば、ソフトバンク光やドコモ光では、代理店によって高額な還元があるケースも見られます。ただし、条件には「2〜3年の長期契約」「特定プランへの加入」「受け取り申請の期限が短い」などの制約が付くことが多く、注意が必要です。
キャッシュバックを確実に受け取れるかどうかは、口コミや公式の案内ページで事前にチェックしておくと安心です。
ただし、一部には悪質な代理店も存在するので、安全かつお得に利用できる「正規代理店」での契約をおすすめします。

初期費用無料の回線を賢く選ぼう!
光回線の契約では工事費が大きな負担になりますが、多くの事業者が「工事費無料キャンペーン」を実施しており、初期費用をゼロにできます。代理店のキャッシュバックを活用すればさらにお得ですが、条件が複雑な場合もあるため注意が必要です。A
工事が難しい賃貸住宅や短期での利用には、モバイルルーターやホームルーターも選択肢となります。最終的には、光回線の初期費用無料特典とスマホとのセット割を組み合わせることが、通信費全体を賢く抑える最も効果的な方法といえるでしょう。