よく行く町中華で、いつものランチメニューを頼んだ時の事です。
いつもなら付いてくる温泉卵のタレが、プレート上に見あたらなかったので、過去に何回か同様の付け忘れを経験していた事もあり、気軽に「温泉卵のタレが付いてないですよ」と、女将さんに声を掛けたところ、済まなさそうに「ごめんなさい、タレ付けるのは止めたんですよ。3枚のっていた担々麺のチャーシューも、1枚にさせてもらって、従来の価格を維持しています」と返ってきました。
政府がデフレ克服を掲げている事もあり、値上げラッシュが止まりません。
価格が単純に値上がりする物に加えて、同様の価格であっても実質分量を減らす、ステルス値上げも増えています。
インフレ傾向に有る時には、賃金がそれ以上に上昇すれば問題は無いのですが、なかなか追いついてこない現状を直視すれば、出ていくものを減らすしかありません。
かと言って・・・我慢を強いられる節約は避けたいのが人情です。
今回はマンションにお住まいの方に、インターネットを安く快適に利用する方法を、具体的に解説します。
と言うと
「いやいや、今使っているスマホでインターネットをするのが、一番安いでしょ!これ以上別の回線を入れて、通信費関連の支払いが増えるのは無理無理!」、という声が聞こえてきそうです。
そんな方には是非、騙されたと思って最後までご一読をお願いしたいです。
きっと、ご納得頂けると思いますよ。
あらためまして、インターネットをマンションで安く快適に利用する方法として、3種類のサービスをご紹介します。
インターネットを安く利用するポイントはWi-Fiの自宅導入
マンション集合住宅で、インターネットを安く利用するポイントになるのは、別回線を導入して自宅ではWi-Fiを利用する事です。
まずは、スマホプランは意外と割高である事からご説明しましょう。
家族で無制限スマホプランは割高になる
大人から子供まで、スマートフォンが一通り普及しています。
通信会社とプラン契約をしているスマホなら、別回線を導入しなくても、インターネットは楽しめます。
YouTubeやTVerなど、無料で楽しめる動画サービスが増えて、内容も充実しています。
Amazonのプライム会員の方なら、レンタルビデオ不要で、数多くの映画やドラマを楽しむ事が可能になっています。
増加し続けるデータ量にスマホプランで対応するために、3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の無制限プランを利用するユーザーが増えています。
3大キャリアでも、メインである無制限プランは中核であり、本音を言えばこのプラン単独にしたい思惑が見え隠れしていて、ショップでも積極的に誘導しています。
具体的に、シミュレーションして計算してみます。
3大キャリアのプランは概ね横並びで、割引制度も似通っています。
ドコモの無制限プランを家族4人で利用した場合を、計算してみましょう。
ドコモのメインプランは、5Gギガホプレミアプランで、月額料金は7,315円です。
3回線以上利用する場合、毎月1100円の割引きが適用されます。
そのため、通話料を除いた通信費のトータル費用は
(7,315円-1,100円)×4人 = 24,860円 になります。
これくらいの金額を毎月支払っていれば、これ以上の支払いは難しいのも理解出来ます。
しかし、ハッキリ言えばこの利用法は割高です。
スマホの利用は何処が多い?
スマートフォンを、最もガッツリ使う場所は何処ですか?
スマホの使い方は人それぞれですが、動画視聴などでデータを大量に消費するのは、腰を落ち着けて利用が出来る自宅が多く、データを見ても明らかになっています。
(出典:ソフトバンク)
これは、ソフトバンクの調査による「全国1,200人に聞く、スマホの通信利用に関する実態調査」のデータです。
スマホを利用してインターネットをする場所の多くが自宅で、その割合は94.6%に上ります。
自宅で家族がバラバラに、割高なスマホ契約プランを利用するよりも、別回線でWi-Fi利用に一本化した方が、トータルのコスパは良くなります。
「別回線の支払が増えれば、単純に高くなるんじゃないの?」
という疑問が有る方もいらっしゃると思いますが、家族で大量にギガを消費する自宅利用分を、別回線でWi-Fi利用すれば、スマホの無制限プランは多くのユーザーにとって必要ありません。
別回線のWi-Fi利用が出来るようになれば、外出時に利用するだけの、容量がカバー出来るプラン契約で良くなります。
無制限プランから必要な容量のプランに変更する事で、浮いた差額でWi-Fiの別回線に掛かる月額料金をカバーして、差額が出れば通信費のトータル費用は下がります。
では、実際にどれくらいの容量があればOKなのか?データで見てみましょう。
スマホプランは3GB程度で多くのユーザーが大丈夫
(出典:MM総研)
このデータは株式会社MM総研による、「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2022年7月時点)」です。
スマホユーザーがプラン契約しているギガの、1ヵ月の消費量を表しています。
突出しているのは1GB未満で、3GBまでの小容量に多くのユーザーが入っている事が解ります。
中容量から大容量の消費ユーザーは、その多くが、自宅にWi-Fi回線を持っていないと推察出来ます。
小容量プランなら格安SIMが安い
小容量プランは、3大キャリアでも用意されています。
しかし、これも割高です。
3大キャリアの小容量プランも各社概ね横並びで、利用した分だけ支払う段階制の料金プランになっています。
たとえば、ドコモで3GB未満程度を小容量プランのギガライトプランで使った場合、月額料金はステップ2の4,565円になります。
家族4人で利用すれば、3人以上の割引対象になり毎月1,100円の割引きが受けられますが、3,465円という割引き後の金額でも割高です。
小容量プランは格安SIMが安く、3GBのプランなら月額1,000円前後で利用出来ます。
家族4人のスマホ代合計は4,000円程度ですから、Wi-Fi用の別回線に6,000円程度の費用を支払っても、通信費のトータル費用は1万円程度にしかなりません。
先ほど計算した、スマホだけでの通信費のトータル費用と比較すると、毎月15,000円程度の節約が可能になります。
更に安くするなら「セット割」を狙う
自宅では別回線を導入してWi-Fiを利用+外出先では格安SIMでスマホ利用が、安くインターネットを利用する基本です。
ここから更に、もうワンステップ、コスパを良くする方法が「セット割」です。
Wi-Fi用の回線と組みあわせて利用する事で、スマホプランの料金が毎月安くなるのが「セット割」です。
回線ごとにサービス内容は異なり、特定のスマホプランサービスを組みあわせて利用しますが、セット割が設定されていないケースや、3大キャリアにセット割が限定されている事もあります。
最もコスパ良く利用する方法としては、安価に設定されている格安SIMに、更に「セット割」が適用される回線を選択することです。
Wi-Fi用の回線には何を選ぶ?
自宅でWi-Fiを利用する回線手段として、「光回線」「ホームルーター」「モバイルルーター」の3種類があります。
どれもインターネットがWi-Fiで利用出来る事に変わりはありませんが、通信品質は回線によって大きく異なります。
サービスを供給している側が通信速度は公表していますが、これは公称値と呼ばれる計算上の理想の数値でしかなく、実態と大きく異なるため比較する参考にはなりません。
実際に回線を利用しているユーザーが、自分の環境で測定した通信速度のデータが、「みんなのネット回線速度」に公開されています。
直近3ヵ月の平均回線速度を比較しましょう。
回線 | Ping | 下り | 上り |
光回線 | 27.2ms | 355.7Mbps | 303.6Mbps |
ホームルーター | 81.4ms | 206.2Mbps | 20.5Mbps |
モバイルルーター | 86.0ms | 60.3Mbps | 14.4Mbps |
回線速度で、圧倒的に優位なのは光回線です。
Ping値は反応速度を表してて、数値が小さいほどレスポンスが良くなり、ネットゲームなど快適に利用するのにも、光回線が最適です。
アップロード速度とダウンロード速度も光回線が早く快適で、高密度な動画視聴や在宅ワークのweb会議等も、ストレス無くこなせるのは光回線です。
マンションでの光回線の利用を、具体的に解説します。
マンションで利用出来る光回線は限られる!?
光回線を利用する場合に、無線回線と最も違うのは、光回線を各戸に届ける必要があり、それには工事が伴うということです。
一戸建ての場合は、光回線が近くまで来ていれば、引き込み工事を自宅に行う事で、光回線が利用出来るようになります。
しかし、マンション集合住宅の場合は一戸建てとは異なり、各戸に直接光回線を引き込むのでは無く、基本的に建物の共有スペース内まで引き込み工事が完了している光回線を、建物によって異なる配線を通して各戸に供給します。
そのため、共有スペース内まで引き込み工事が完了していない光回線は、原則としてマンション集合住宅では利用が出来ず、共有スペースまで入っている光回線しか利用する事が出来ません。
また、共有スペースに光回線が全く入っていない場合は、残念ながら光回線の利用は出来ません。
マンションで利用出来る光回線の確認方法
ご自宅のマンションで光回線の利用が出来る可否を、調べる手段を具体的に見てみましょう。
既に入居済みなら管理会社か大家さん
マンション集合住宅の管理会社か大家さんに、光回線は利用が出来るか?利用出来るならどこの光回線なのか?を問い合わせるのが、最も早いです。
どの光回線も入っていないなら、要望として出すのも良いでしょう。
しかし、マンション集合住宅に光回線を導入するのは、個人の意思だけでは叶わず、入居者や大家さん・管理会社の同意をとる必要があり、開通までには時間と手間を要するのも確かです。
光回線以外のWi-Fi回線の検討をする方が、現状ではベターだと言えます。
入居前なら不動産会社
これから引っ越すマンション集合住宅の状況は、物件を扱っている不動産会社に問い合わせるのが早いです。
建物に光回線が入っている事は、物件探しの重要な要素の一つになっているため、ネットで公開されている情報内にも、利用可能なら多くの場合で記載があります。
公式サイト
回線の公式サイトでも、建物を入力する事で利用の可否が判断できます。
全国展開している光回線の検索サイトは以下の通りです。
・NTTフレッツ光
東日本
西日本
・auひかり
・NURO光
一部例外もありますが・・・
建物の共有スペース内まで光回線が入っていない回線でも、低層階の入居者は近くまで来ている光回線を直接引き込む事が可能なケースもあります。
共有スペースに入っている光回線が全く無い状態なら、選択肢の一つにはなり得ますが、光回線が建物に入っているなら、その光回線の利用した方がコスパは良くなります。
一般的な光回線の月額料金は、マンションタイプと戸建てタイプで料金プランが異なり、その差額は1ヵ月あたり1,000円から1,500円程度と、決して小さな額ではありません。
当然マンション集合住宅の料金が安いのですが、マンション集合住宅にお住まいでも、直接引き込む場合の月額料金は戸建てプランが適用されます。
マンション集合住宅でコスパ良く光回線を利用するためには、共有スペース内まで導入されている光回線を利用するのがポイントの一つになります。
マンションの光回線サービスを比較一覧表
具体的に人気の光回線の、マンションタイプの比較をしてみましょう。
マンション 料金 | キャッシュバック | セット割引 | 契約期間 | 途中解約の違約金 | |
ソフトバンク光 | 月額4,180円 工事費26,400円 乗換は実質無料 |
25,000円 | SoftBank Y!mobile |
2年 | 4,180円 |
@TCOMヒカリ | 月額4,180円 工事費16,500円 → 実質無料 |
33,000円 月額割引をCB 換算3,960円 |
au LIBMO UQ mobile |
2年 | 2,200円 |
楽天ひかり | 月額4,180円 工事費16,500円 |
– | 無し | 3年 | 4,180円 |
ASAHIネット光 | 月額4,235円 工事費16,500円 → 実質無料 |
月額割引をCB 換算9,120円 |
au | 1年 | 4,488円 |
@nifty光 | 月額4,378円 工事費16,500円 |
22,000円 月額割引をCB 換算19,800円 |
au UQ mobile |
3年 | 3,630円 |
ビッグローブ光 | 月額4,378円 工事費16,500円 → 実質無料 |
20,000円 | au UQ mobile |
3年 | 3,360円 |
ドコモ光 | 月額4,620円 工事費16,500円 → 実質無料 |
20,000円 | docomo | 2年 | 4,180円 |
So-net光プラス | 月額4,928円 工事費26,400円 → 実質無料 |
50,000円 | au UQ mobile |
2年 | 3,480円 |
NURO 光 | 月額5,200円 工事費44,000円 → 実質無料 |
45,000円 | SoftBank | 3年 | 3,850円 +撤去費 |
auひかり | 月額4,180円 工事費33,000円 → 実質無料 |
40,000円 | au UQ mobile |
3年 | 2,730円 +撤去費 |