過去に支払い事故を起こした方は、「ブラックリスト」に記載がされているから、信用調査が必要なサービスに新たな契約をすることが出来ない、という話をよく聞きます。
これは、半分当たっていて、半分間違っています。
生年月日と住所氏名で個人は特定出来ますが、金融事故の発生した個人リスト一覧の様なイメージで、もしもブラックリストを認識しているなら、そのように共有されている一覧情報は存在していません。
たとえば、金融機関との取引で支払い事故があった事実が、通信会社で全て共有されているか?と言われれば、そんなことは無く、逆もまた然りです。
通信会社の支払事故を、金融機関が全て把握している様な共有情報は存在してません。
ただし、業界内で支払事故情報を共有する事は、普通に行われています。
支払事故のある通信会社とは全く別の通信会社でも、支払い事故情報は共有されていて、高い確率で審査に通りません。
また、扱う金額や契約内容によっては、手間と費用を掛けても、別の信用情報機関の情報を参照することも少なくありません。
巷で言われる「ブラック」でも、Wi-Fi契約が出来る方法はあるのか?
早くて簡単にWi-Fi環境を作る方法も併せてご紹介します。
通信会社の審査を通らずにWi-Fi回線を利用する方法は?
Wi-Fi回線の契約をすれば、自由にインターネットを利用出来る環境が出来ます。
しかし、通常のインターネット回線契約は、期間を限定しない契約が一般的であり、後払いのサービス提供になるため、契約には提供する会社が独自の審査を行っています。
月額料金だけでなく、利用する端末機器も分割払いをするサービスが多く、昨今では半導体不足もあって機器の価格が高騰しているため、審査基準は厳しくなる傾向にあります。
この審査を受けずにWi-Fi回線を利用するためには、基本的には前払いする事で回避出来ます。
具体的には、先払いのプリペイドSIMで回線を確保して、そのプリペイドSIMが利用出来る機器を一括払いで購入する事によって、Wi-Fi回線が利用出来る様になります。
先払いプリペイド型SIM
通信回線の確保には、SIMと呼ばれるチップが必要になります。
通常は通信会社とプラン契約する事でSIMを入手して、機器端末に挿入する事で回線に繋がり、インターネットを行う事が可能になります。
しかし、先払いのプリペイドSIMでは、決められた容量・期間の支払を前払いして入手する事で、通信回線手段を得る事が出来ます。
期間を経過したり、定められたデータ容量を超えたりすれば、同じSIMで追加や延長をする手段は無く使い捨てで、新たに別途で同様のSIMを入手する必要が有ります。
一般の家電量販店等では殆ど扱っていませんが、Amazonなどの通販モールでは多種多様なプリペイド型SIMの取り扱いが有ります。
Amazonで購入する場合、必ずしもクレジットカードは必要無く、コンビニ払いや振込にも対応しています。具体的に見てみましょう。
プリペイド SIMカード 10gb Softbank
ソフトバンク回線を利用する、10GB容量のプリペイド型のSIMです。
有効期限は設定されていますが、10GBのデータ量は有効期限内なら利用日数の制限はありません。
4G-LTE高速回線接続 プリペイドSIMカード
ドコモ回線を利用する、20GB容量のプリペイド型のSIMです。
有効期限が設定されていて、利用開始からの期間も31日間に限定されています。
Docomo data sim 日本 SIMカード
ドコモ回線を利用する、50GB容量のプリペイド型のSIMです。
開通期限は設けられていませんが、利用開始からの期間が31日間に限定されています。
プリペイド型SIMが利用出来る機器や端末は?
プリペイド型SIMは、キャリア通信会社(ドコモ・au・ソフトバンク)から直接販売はされていません。
SIMフリーを選ぶ
SIMフリーの機器は、特定の通信会社に依存すること無く、どの通信会社のSIMでも利用が出来るという意味です。
しかし、SIMフリーの機器が全ての通信会社のSIMに対応していても、全ての周波数帯に対応しているとは限りません。
対応周波数帯をチェックする
通信会社は総務省の認可事業で、許可されている周波数帯しか利用出来ません。
利用の中心になっている4Gの周波数帯では、以下が認可されている周波数帯になります。
バンド | 周波数帯 | 使用するキャリア |
1 | 2GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
3 | 1.7GHz帯 | docomo・au・SoftBank・楽天モバイル |
8 | 900MHz帯 | SoftBank(特に重要なバンド) |
11 | 1.5GHz帯 | au・SoftBank |
18 | 800MHz帯 | au |
19 | 800MHz帯 | docomo(特に重要なバンド) |
21 | 1.5GHz帯 | docomo |
26 | 800MHz帯 | au(特に重要なバンド) |
28 | 700MHz帯 | アジア太平洋共通バンド(docomo・au・SoftBank) |
41 | 2.5GHz帯 | Wireless City Planning・UQ コミュニケーションズ |
42 | 3.5GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
(特に重要なバンド)の記述があるバンドは、通信各社の主力周波数帯で、プラチナバンドと呼ばれています。
この周波数帯に対応していない機器は、他の周波数帯に対応していても、利用の際には不具合が出る可能性があります。
たとえば、バンド19に対応していない機器は、ドコモの電波を利用するプリペイド型SIMの利用は避けた方が良いということです。
プラチナバンドを含めて、複数の対応バンドに対応している機器なら、回線速度や安定性でも大きな問題は起こらないと考えられます。
Wi-Fiの利用端末は3通り
プリペイド型SIMを挿入して利用する機器のタイプとしては、「SIMフリースマートフォン」「SIMフリーモバイルWi-Fiルーター」「SIMフリーホームルーター」の、3通りが考えられます。
具体的な機種例を見てみましょう。
SIMフリーのスマホ
現在は利用出来なくなっているスマートフォンが手元に有る場合、プリペイド型SIMを挿入して、APNと呼ばれるアクセスポイントを正しく設定すれば、利用出来る可能性があります。
ドコモが販売している機種の場合、SIMロックが掛かっていても、ドコモの周波数帯を利用するプリペイド型SIMが利用出来る可能性があります。(あくまで可能性で、自己責任です)
SIMロックが掛かっている機種が手元にあるなら、SIMロック解除の手続きを行う事でSIMフリーになりますが、事情によってそれが出来ない方もいらっしゃるでしょう。
SIMフリーの端末は、プリペイド型SIMと同様に、Amazonなどの通販モールで入手可能です。
元々SIMフリーで販売されている機種も有りますし、キャリアが販売していた機種のSIMロックを解除して、SIMフリースマホとして販売されている場合もあります。
どちらも周波数帯にだけ気を配れば、プリペイド型SIMを挿入して、インターネットが利用出来ます。
テザリングの機能を使って、Wi-Fi基地局としてスマホを利用すれば、タブレットや他の端末でもインターネットが使えます。
SIMフリー docomo Xperia Ace III SO-53C
ドコモから販売されていた端末のSIMフリー版です。
ドコモの電波を使うプリペイド型のSIMで、問題無く利用出来ます。
ユーザーのレビューを見る限り、ソフトバンクの電波でも利用が可能な様です。
SIMフリー SoftBank Redmi Note 9T 128GB
ソフトバンク版の端末をSIMフリー化したものです。
ソフトバンクの電波は問題無く利用出来ます。
SIMフリーのモバイルWi-Fiルーター
スマホのテザリング機能でWi-Fi基地局として恒久的に利用するのには、機種を痛めるリスクもあって色々と無理があります。
Wi-Fi基地局として利用する用途なら、SIMフリーのモバイルWi-Fiルーターが最適です。
モバイルWi-Fiルーターを利用すれば、SIMロックが掛かっているスマートフォンも、Wi-Fi回線の利用なら問題無くインターネットが利用出来ます。
モバイルWi-Fiルーターなら自宅だけでなく、外出先にも持って行ける、自分だけのWi-Fi基地局になります。
NECプラットフォームズ Aterm モバイルルーター MP02LN
SIMフリーですが、ソフトバンクの重要な周波数帯であるバンド8に未対応なので、利用にはドコモの電波を使ったプリペイドSIMがオススメです。
富士ソフト FS030W モバイルWi-Fiルーター SIMフリー FS030WMB1
3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の、それぞれの周波数帯に対応しています。
バッテリーを取り外す事も可能で、ホームルーターに近い利用方法も可能です。
自動車内でUSB電源が供給出来れば、車載Wi-Fi基地局としても機能します。
Aterm (NEC) LTEモバイルルーターSIM付属セット SIMフリー MR10LN
国内だけでなく、海外170以上の国や地域で利用が出来る様に、11のバンドに対応しています。
本体とセットになっているSIMは1GBのデータ容量ですが、海外でそのまま利用する事も可能になっています。
利用出来るSIMは限定されておらず、付属のSIM以外に、先にご紹介したプリペイド型のSIMも当然利用が可能です。
SIMフリーのホームルーター
モバイルWi-Fiルーターの様に持ち運んでの利用は出来ませんが、筐体サイズが大きくなる分だけ、安定したインターネット環境を構築が出来て、Wi-Fiの飛ぶ範囲も広くなります。
NECプラットフォームズ Aterm PA-HT100LN-SW
NECの信頼のブランドAtermは、膨大な販売数と共に豊富なノウハウが有って人気です。
パソコンやタブレットなど、最大10台と接続が可能で、有線LANで接続する事も可能です。
アイ・オー・データWN-CS300FR
パソコン周辺機器メーカーとして、大手の信頼があります。
パソコンやタブレットなど、最大10台と接続が可能で、有線LANで