一般的なインフラと言えば、電気・ガス・水道・通信の4つがあります。
通信に関しては、永らく三公社の一つである電電公社が、銅線を使った電話回線を独占供給していましたが、1985年の通信の自由化と共に、民間企業のNTT東西に変わって、電気通信事業への参入が自由化されました。
どんな分野の事業でも、独占や寡占化されているマーケットになっていては、競争原理が働かずに進歩が乏しく、提供するサービスが硬直化して料金も高止まりする傾向にあり、結果として利用する国民が不利益を被ると国は考えて、成熟した市場の自由化を進めました。
水道に関しても自由化の議論は始まっています。
しかし現状は実現しておらず、基本的に居住地を管轄する水道局から供給されていますが、電気は2016年4月から電力自由化がスタートしていて、都市ガスに関しても2017年4月からガス自由化が始まっています。
それまでは、居住する地域によって供給会社は自動的に決まり、関西エリアならば電力は関西電力、都市ガスは大阪ガスに限定されていて、選択出来る自由はありませんでした。
それが現在では、自由化されたことで多くの企業の参入があり、幅広いプラン提供やサービスが広がりました。
参入する企業の思惑は様々ですが、解りやすいのは複数のインフラを自社サービス利用によって、ユーザーの契約離脱を防ぎ、自社経済圏の中でお金を使って貰う事にあります。
たとえば、ドコモが一見すると通信とは何の関係も無い様に見える、「ドコモでんき」のサービスを開始したのは正しくこれです。
従来のインフラを供給していた会社も、自由化を黙って見ておらず、積極的なサービス展開を広げています。
関西電力は、ガス事業で「関電ガス」・インターネット回線事業で「eo光」を展開しており、大阪ガスは、電力事業で「大阪ガス電気」・インターネット回線事業で「さすガねっと」を展開していて、顧客の囲い込みで熾烈な戦いを行っています。
関西エリアでインターネットを利用する場合、コスパの良い回線はどこなのか?スタイルに合わせて幅広く比較して解説します。
自宅にWi-Fiを導入する回線手段は主に3種類
自宅にインターネットが利用出来るWi-Fiを導入する事で、スマートフォン・タブレットだけでなく、パソコンなどの別端末を使ってインターネットに接続出来る他、テレビやプリンター・IoT家電などでWi-Fiに接続が出来るようになり、利便性が大きく広がります。
また、家族で利用するインターネット回線を、自宅ではWi-Fi回線に一本化する事で、バラバラでそれぞれ支払っていた高額なスマホ代を、外出時に利用する容量だけの小容量プランに変更する事が出来て、通信費のトータル費用を下げることが可能になります。
具体的なインターネットが利用出来る自宅に導入するWi-Fi回線として、無線を利用した工事不要の「ホームルーター」「モバイルWi-Fiルーター」・有線の光ファイバーケーブルの自宅に引き込み工事を行う「光回線」の3種類があります。
単身世帯にオススメの関西で利用出来る「モバイルWi-Fiルーター」を比較
単身世帯の方には、最も手軽に導入出来るモバイルWi-Fiルーターがお勧めです。
モバイルWi-Fiルーターは関西エリアだけでなく、いずれも全国の電波が掴める場所で作動します。
モバイルWi-Fiルーターのサービスごとに、利用する電波は異なっていて、選択する際の重要なポイントにもなります。
モバイルWi-Fiルーターは自宅以外にも、外出時には鞄に入れておくことで、自分だけのインターネットが利用出来るWi-Fi基地局になり、スマホやパソコンを何処でも電波の届く場所なら利用が可能になります。
そのため、スマホのデータプランは契約しておく必要が無くなり、通話用の電話番号を維持するためと、モバイルWi-Fiルーターの電池切れ等のトラブル対応の保険として、最低限度のデータ容量プラン契約だけでOKになります。
その場合のオススメのスマホプランは、ドコモのエコノミーMVNO「LIBMO」の3GBプランです。
(出典:LIBMO公式)
通常価格は月額980円で電話番号が維持出来るだけでなく、最大2年間は実質391円で利用することも可能です。
具体的に人気のモバイルWi-Fiルーターをピックアップして、比較してみましょう。
楽天モバイル
(出典:楽天モバイル公式)
楽天モバイルは利用形態に依らず、スマートフォンもモバイルWi-Fiルーターも「Rakuten UN-LIMIT」のワンプランでの提供にこだわってきました。
2023年1月に参入を発表したホームルーターでは、このプランを採用せず、割高になる「Rakuten Turbo5G」になり、方向転換が見られるため、今後については流動的な要素も有りますが、現在は「Rakuten UN-LIMIT」プランを利用する事が出来ます。
このプランは従量制の料金プランで、3GBまでなら月額1,078円・20GBまでなら2,178円・それ以上は無制限に利用しても3,278円です。
本体代も全額楽天ポイントで還元されるため、実質0円で利用出来ます。
月額3,278円で無制限に利用出来る楽天モバイルは、コスパ抜群だと言えますが、無制限に利用出来るのは楽天回線が利用出来る場合に限定されていて、楽天モバイルの電波が受信出来ないエリアでは、au回線を利用します。その場合は月に5GBまでの制限が掛かります。
楽天モバイルの4G LTEの人口カバー率は、2022年10月の時点で98%になっており、都心部では概ね繋がるようになったため、au回線への接続が終了していますが、地方に行けば楽天回線が利用出来ない場所が確実に残っています。
特に自宅以外でスマホの回線として利用する場合は、大手3大キャリアと比較して都心部でも繋がらない場所が有り、注意が必要です。
GMOとくとくBB WiMAX
(出典:GMOとくとくBB WiMAX公式)
KDDI系のWiMAXは各社から販売されている、通信速度に定評がある、無制限のデータ量が利用出来るモバイルルーターです。
その中では「GMOとくとくBB WiMAX+5G」が最安値級で、コスパを重視したWiMAXの選択としてオススメです。
端末代は月々605円を36回に分けて支払うため、月額料金に端末代を加算する必要が有ります。
2ヵ月目まで2,079円・3年まで月額4,434円で、それ以降端末代が無くなるため、月額4,444円になります。
更に今なら新規契約で、23,000円のキャッシュバックキャンペーン中です。
注意点としては、WiMAXの電波が利用出来るエリアは、スマホで利用する3大キャリアの電波と比較すれば限られていて、外出時にスマホで利用する場合は、確実に繋がらない場所が出てきます。
そんな場合でもauの回線が利用出来ますが、月額1,100円のプラスエリアモードのオプションを利用する必要が有り、その場合に利用出来る月額容量が15GBに制限されています。
クイックWiFi
(出典:クイックWiFi公式)
クイックWiFiは、100GBの容量が利用出来る月額3,718円のモバイルWi-Fiルーターです。
前述の2つのサービスでは無制限利用が出来ましたが、単身利用者で月に100GBの容量は、多くのユーザーにとって事実上の無制限だと言えます。
持ち運んで利用する前提のモバイルWi-Fiルーターで最も大切な、何処でも繋がって利用出来る環境を、最もコスパ良く利用出来る手段として、クイックWiFiが一押しです。
クイックWiFiは特定のSIMを搭載しておらず、クラウドSIMを採用しています。
クラウドSIMは、ドコモ・au・ソフトバンクの3社の電波が利用出来て、利用する場所によって最適な電波が自動的に選択されます。
ここ数年で何度も起きている通信障害時にも、クイックWiFiなら影響を受ける可能性は極めて少ないと言えます。
今なら、8,000円のキャッシュバックをしているため、2年間利用時の実質価格を計算すれば、月額3,385円で利用出来る計算になり、コスパも抜群です。
関西で利用出来るオススメの「ホームルーター」を比較
自宅での利用に固定された、無線を利用するインターネット回線がホームルーターです。
工事不要でコンセントに挿すだけで、自宅にWi-Fi環境が構築出来ます。
光回線に通信速度は及びませんが、家族みんなで利用する環境を導入工事不要で使える為、建物の事情などで光回線が導入出来ない方や、引っ越しが多い方に利用されています。
具体的に人気のホームルーターをピックアップして、比較してみましょう。
ドコモ home 5G HR01
(出典:GMOとくとくBB ドコモ home5G)
〇月額料金 4,950円
〇本体価格 39,600円 (月々サポートで毎月分1,100円が36回に渡り割引されるため、本体費用は実質無料で利用が出来ます。)
上記キャンペーンサイトで、「home 5G プラン」新規契約と専用端末の購入をすると、amazonギフト券18,000円分がプレゼントされるキャンペーンが開催中です。
Speed Wi-Fi HOME 5G L12
(出典:UQ WiMAX公式)
〇月額料金 1・2年目4,268円 3年目以降4,950円
〇本体価格 5,940円 (165円×36回)
本体価格に割引制度は無く、分割で支払う必要が有るため、実質の支払い金額は加算する必要が有ります。
そのため月額料金は、1・2年目4,433円 3年目5,115円 4年目以降4,950円になります。
ソフトバンクエアー
(出典:SoftBank Air 公式)
〇月額料金 1年目3,080円 2年目以降5,368円
〇本体価格 71,280円 (月々割で毎月分1,980円が36回に渡り割引されるため、本体費用は実質無料で利用が出来ます。)
ソフトバンクエアーは、キャンペーンが開催中です。
1年間の月額料金から毎月2,288円が割引きされる事で、月額料金は3,080円で利用出来ます。
代理店申込みでソフトバンクエアーを契約すると、現在33,000円のキャッシュバックキャンペーンが開催中です。
キャッシュバックの詳細については、以下をご覧下さい。
関西でホームルーターを利用するなら「ソフトバンクエアー」
(出典:ソフトバンクエアー申込サイト)
コスパを考えれば、ホームルーターの導入には「ソフトバンクエアー」が最適です。
キャッシュバックキャンペーンも含めて、2年間利用した場合の実質費用を比較してみましょう。
ドコモ home 5G | HOME 5G L12 | ソフトバンクエアー | |
基本月額 1年目 | 4,950円 | 4,433円 | 3,080円 |
基本月額 2年目 | 4,950円 | 4,433円 | 5,368円 |
2年間合計金額 | 118,800円 | 106,392円 | 101,376円 |
キャッシュバック | 18,000円 | 0円 | 33,000円 |
2年間実質合計 | 100,800円 | 106,392円 | 68,376円 |
実質月額料金 | 4,200円 | 4,433円 | 2,849円 |
実質月額料金を比較すれば、ソフトバンクエアーのコスパが頭抜けている事は明らかです。
さらに、スマホにワイモバイルを利用する事で、更にコスパは良くなります。
(出典:ワイモバイル公式)
ソフトバンクエアーを導入したら、スマホは外出時だけのプランで良くなり、小容量プランのセット割を適用させるなら、ワイモバイルを組みあわせる事で、格安SIM並の料金で利用出来る様になります。
通信容量/コース名 | 月額料金 | セット割 | 支払料金 |
3GB/Sプラン | 2,178円 | 1,188円 | 990円 |
15GB/Mプラン | 3,278円 | 1,188円 | 2,090円 |
25GB/Lプラン | 4,158円 | 1,188円 | 2,970円 |
自宅にWi-Fi環境が有れば、多くのスマホユーザーは月に3GBで賄えます。
関西で利用できる「光回線」を比較
自宅に導入するWi-Fiが利用出来るインターネット回線として、工事が可能なら「光回線」の導入をオススメします。
無線を利用するインターネット回線は、利用する近くのアンテナ基地局利用者数の状況や、建物など周りの環境にも影響を受けて、回線速度が落ちるケースが有りますが、光回線では安定した無制限利用の環境が得られます。
実際に回線を利用しているユーザーが計測した、通信速度が公表されている、「みんなのネット回線速度」で、直近3ヵ月の平均回線速度を見れば一目瞭然です。
回線 | Ping | 下り | 上り |
光回線 | 27.2ms | 353.6Mbps | 303.8Mbps |
ホームルーター | 81.4ms | 202.0Mbps | 20.0Mbps |
モバイルWi-Fiルーター | 86.0ms | 59.4Mbps | 14.0Mbps |
安定した通信速度は、一般的に利用出来るインターネット回線として最も優れています。
関西で光回線の人気サービスを、一戸建てのケースを例に比較してみましょう。
関西エリアで人気の光回線を比較
戸建て 料金 | キャッシュバック | セット割引 | 契約期間 | 途中解約の違約金 | |
さすガねっと はやとくプラン |
月額 2,970円(1年目)5,390円(2年目、ガスセット割適用時) 工事費19,800円→ 実質無料 |
10,000円(期間限定) 月額割引をCB換算29,040円 |
めちゃはやプラン (SoftBank) とくとくプラン320M (au・UQ mobile) |
2年 | 1~2年目4,565円 3年目以降5,390円 |
eo光 | 月額5,488円 工事費33,000円 → 実質無料 |
商品券10,000円分 月額割引をCB換算26,016円 |
au | 3年 | 4,140円 |
ソフトバンク光 | 月額5,720円 工事費26,400円 乗換は実質無料 |
25,000円 | SoftBank | 2年 | 5,720円 |
@TCOMヒカリ | 月額5,610円
工事費19,800円 → 実質無料 |
35,000円
月額割引をCB換算5,280円 |
au | 2年 | 3,300円 |
ドコモ光 | 月額5,720円~ 工事費19,800円 → 実質無料 |
dポイント20,000円分 | docomo | 2年 | 5,500円 |