NTTグループは世界有数の通信企業であり、日本最大の企業グループです。
グループ全体の総社員数は30万人を超えていて、3公社(日本専売公社・日本電信電話公社・国鉄)の一つだった時代を経て、民間企業になった今まで、日本の通信産業を牽引してきました。
電話が通信の花形だった時代は遠くになり、インターネットが通信の中心になって久しい中で、2022年7月にNTTグループは、時代に合わせたグループ組織の再編を大胆に行っています。
今までは、携帯電話事業をドコモブランドでNTTドコモ、インターネット回線事業をOCNブランドでNTTコミュニケーションズが担ってきましたが、携帯電話はスマートフォンに変わり、インターネットが主力になってきました。
グループ全体で今後のDXへの取り組み加速のために、インターネット事業を担ってきたNTTコミュニケーションズの個人部門はNTTレゾナントに移管して、法人事業のみとしてドコモ傘下に完全子会社化をすると共に、NTTレゾナントもドコモの完全子会社化が成されました。
これにより、従来の通信ブランドは残しながら、新ドコモグループとして、インターネット回線事業に邁進出来る体制が整いました。
NTT東西はいち早く光回線の敷設に着手して、2001年から現在の「フレッツ光」に繋がるBフレッツの本格提供を始めていて、現在は日本中の多くのエリアで光回線が利用出来る様になっています。
フレッツ光の光回線だけでなく、世界有数の優良無線回線であるドコモ回線を使ったインターネット回線の利用サービスなど、NTTグループのインターネットは多岐に渡ります。
NTTグループのインターネットを利用したい方に、その種類や申込み方法までお得なサービスと共に解説します。
NTTグループのインターネットサービスは大きく分けて3通り
NTTグループのインターネット事業は、光ファイバーケーブルを使った有線の「光回線」サービスと、ドコモ無線回線を使った無線サービスの「ホームルーター」「モバイルWi-Fiルーター」があります。
回線によって通信速度は異なる
自宅で利用するWi-Fi回線の機能としては、どの回線を用いても同じですが、快適に利用するための主な要因になる回線速度は大きく異なります。
公称値というサービス提供側が提供している数値だけ見れば、差は大きく無く数値だけを見れば、無線回線が光回線を凌駕している事もありますが、これは計算上の理想値に過ぎません。
実際に利用が出来る通信速度は、回線手段によって大きな差が出ます。
実態の数値は環境などで大きく変わるため、一概には比較検討が出来ませんが、回線利用者が計測している速度を公表している「みんなのネット回線速度」で、その大まかな差と傾向を掴むことが出来ます。
回線の直近3ヵ月の各回線の回線速度平均値は、以下の通りです。
回線 | Ping | 下り | 上り |
光回線 | 27.2ms | 356.0Mbps | 305.2Mbps |
ホームルーター | 81.4ms | 197.1Mbps | 19.4Mbps |
モバイルWi-Fiルーター | 86.0ms | 57.5Mbps | 13.9Mbps |
反応速度のPing値は小さいほど俊敏で、上り下りの通信速度と共に光回線の圧倒的な優位性が解ります。
NTTグループが提供している、具体的なサービスをそれぞれ簡単に見ていきましょう。
NTTグループが提供している光回線
NTTグループが敷設している光回線は「フレッツ光」で、フレッツ光を使った契約形態の光コラボでは、主に「ドコモ光」「OCN光」などがあります。(光コラボ詳細については後述します)
光回線は家庭のWi-Fi利用のインターネット回線として、データ容量無制限で最も高速な通信品質を利用する事が出来ます。
自宅に導入するインターネット回線として、光回線が最もオススメです。
NTTグループが提供しているホームルーター
2023年1月現在、ドコモ回線を利用する「home 5G HR01」が、ホームルーターとして唯一提供されています。
(出典:GMOとくとくBB ドコモ home5G)
ホームルーターは回線導入工事を必要とせず、無線を使ったインターネット回線で、自宅コンセントに挿すだけでWi-Fi環境が直ぐに利用出来ます。
気軽に導入出来るインターネット回線で、家族で利用する事も可能ですが、回線品質に関しては光回線には及びません。
NTTグループが提供しているモバイルWi-Fiルーター
2023年1月現在、ドコモから提供されているモバイルWi-Fiルーターは、「Wi-Fi STATION SH-05L」「Wi-Fi STATION SH-52A」「Wi-Fi STATION SH-52B」の3機種があります。
モバイルWi-Fiルーターは持ち運びが可能な機動性があるため、自宅だけでなく外出先でのインターネット回線としても利用出来ます。
単身利用者向けのインターネット利用としては良い手段ですが、NTTグループとしては力が入っていないジャンルです。
モバイルWi-Fiルーター専用のプランも存在しておらず、本来なら必要が無い、音声通話が出来るメインプランを契約するしか無く、本体代を別途支払って利用するインターネット回線としてはコスパが良く無く、積極的にオススメ出来るサービスはありません。
MVNOのモバイルWi-Fiルーターならどうか?
ドコモから回線の一部を借りて運用している、MVNOのモバイルWi-Fiルーターを使う方が、コスパはずっと良いと言えます。
(出典:クイックWiFi公式)
たとえばクイックWiFiなら、100GBという単身利用者なら事実上の使い放題と言える容量が、月額3,718円で利用する事が出来ます。
現在、8,000円のキャッシュバックをしているため、2年間利用時の実質価格を計算すれば、月額3,385円になります。
クイックWiFiはドコモ回線だけでなく、au・ソフトバンクの回線も利用出来るクラウドSIMを採用していて、利用する場所によって最適な電波を選択するだけでなく、1社が回線障害で利用が出来ない事態にも、別の回線で対処する事が可能になるメリットがあります。
コスパが良い、NTTグループが提供する光回線の詳細を見ていきましょう。
NTTグループのインターネット事業の主力「光回線」
インターネットに関連する事業は、ドコモグループが担っています。
元々無線でのサービスが主力だったドコモですが、現在の方向性としては、自宅では光回線(フレッツ光)・外出時にはドコモ回線が主力の考え方になっています。
NTT東西の光回線「フレッツ光」
(出典:フレッツ光申込サイト)
光回線をインターネット利用するには、光ファイバーケーブルを自宅に引き込む必要が有ります。
そのため、近くまで来ている光回線しか利用する事が出来ず、マンション集合住宅では、建物の共有スペース内まで引き込み工事が完了している光回線しか、利用する事が出来ません。
光回線網が全国を網羅するためには、膨大な距離のケーブルを街中から郊外まで取り回す必要が有り、47都道府県全てを網羅しているのは、NTT東西が敷設している「フレッツ光」しかありません。
フレッツ光の光回線における占有率
いち早く光回線を日本に定着させたフレッツ光は、他社を圧倒するシェアを持っています。
CT市場専門のリサーチ会社、株式会社MM総研の2022年3月末時点のデータによれば、全国的に広く普及しているのは、NTTグループ(NTT東日本+NTT西日本)の2326.6万件で、そのシェアは半数を大きく超える63.5%にも及んでいます。
(出典:MM総研)
フレッツ光の人口エリアカバー率は、正確な数字は発表されていませんが、東日本では概ね95%以上、西日本では概ね93%以上だと言われています。
日本中の多くの建物の共有スペース内まで、既に引き込み工事が完了している光回線も「フレッツ光」が圧倒的に多くなっていて、多くの家庭で光回線の利用が可能になっています。
フレッツ光を利用する契約形態は2つ
フレッツ光に限った事ではありませんが、インターネットを使うには「回線」と「プロバイダ」が必要になります。
スマホ契約やフレッツ光以外の光回線契約で、回線契約をすれば、プロバイダ契約は別途行わなくてもインターネットが利用出来るのは、選べるプロバイダが無くプロバイダが固定されているためです。
フレッツ光は、数多くのプロバイダを利用する事が可能になっています。
プロバイダは同じ回線を利用しても回線品質が変わったり、利用するエリアによっても変わったり、提供されているサービスや技術力にも差違があります。
フレッツ光を利用する契約形態は、「フレッツ光を回線契約+プロバイダ契約」と、「光コラボ」の2つがあります。
フレッツ光を回線契約+プロバイダ契約
(出典:NTT西日本*一部改変)
回線契約としてフレッツ光をNTT東西と契約をして、別途プロバイダと契約を行う利用形態は、フレッツ光が光回線のインターネットサービスを始めた当初から行われていた契約形態です。
現在でもこの契約形態は利用出来ますが、個人契約はこの後の「光コラボ」が主流になっていて、店舗や個人事業主などビジネス利用をする法人契約では、こちらの契約形態が主流になっています。
NTT東西と直接契約をすることで、光回線以外のIT化や電話回線など、NTTの持つ豊富なノウハウを仕事に活用出来る事がメリットです。
しかし、「光コラボ」よりも2箇所に支払う合計金額は高くなり、個人契約での利用には現在メリットはありません。
光コラボ
(出典:NTT西日本*一部改変)
光回線の「フレッツ光」を、NTT東西からプロバイダが卸し提供を受けて、ワンセットにしてサービスを提供しているのが「光コラボ」です。
光コラボは2015年2月から始まっていて、スマートフォンの契約などと同じように、契約先が1箇所で済むメリットだけでなく、2箇所で契約するよりも月額料金が安くなるメリットがあり、フレッツ光を個人契約で利用する契約形態の主流になっています。
「光コラボ」を扱う事業者は、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社が有ります。
ドコモショップで扱われている光回線の、「ドコモ光」も光コラボの一つです、
意外に感じる方も多いのですが、ライバル会社のサービスである、「ソフトバンク光」・「楽天ひかり」も光コラボの一つです。
NTT東西はプロバイダ業務を行っておらず、この形態の契約はプロバイダと結ぶだけで完結します。
導入回線工事や提供エリアはフレッツ光と全く同じで、フレッツ光が導入されているマンション集合住宅でも、当然光コラボを利用する事が出来ます。
NTTグループが提供している主な「光コラボ」
前述のように、NTT東西は直接プロバイダ業務に携わってはいませんが、NTTグループではプロバイダ業務を行っています。
そのため、光コラボではNTTグループからも提供されています。
世界的な技術力を誇り、光回線フレッツ光を知り尽くしたNTTグループのプロバイダは、安心して利用することが出来ます。
NTTグループから提供されている、代表的な2つの光コラボを見てみましょう、
ドコモ光
ドコモユーザーに対して、ドコモショップなどでも積極的に勧誘を行っている光回線サービスが、「ドコモ光」です。
光コラボはプロバイダが運営しているのが基本ですから、本来なら光コラボ選び=プロバイダ選びになるのですが、ドコモ光は特殊で、複数のNTTグループ以外のプロバイダも選ぶ事が出来て、月額料金別にタイプA・タイプBに分かれています。
どのプロバイダを選択しても、スマホ代の割引特典などは共通です。
タイプAの月額料金は、戸建て5,720円・マンション集合住宅4,400円で、選択出来るプロバイダは
GMOとくとくBB・BIGLOBE・ドコモnet・Tigers-net.com・plala・DTI・andline・BB.excite・エディオンネット・@nifty・SYNAPSE・ic-net・楽天ブロードバンド・hi-ho・ネスク・TiKiTiKi・SIS
です。
タイプBの月額料金は、戸建て5,940円・マンション集合住宅4,620円で、選択出来るプロバイダは
TNC・OCN・@TCOM・AsahiNet・WAKWAK・ちゃんぷるネット
です。
お得な光コラボの申込み先は?
ドコモ光など、光コラボの申込み先は「オンライン公式HP」「携帯ショップなどの店舗」「オンライン専門代理店」の、大きく分けて3通りの方法があります。
どこで申込みを行っても、享受するサービスや月額料金・回線品質など全て同じです。
しかし、申込み時のお得は申込み先で変わって来ます。
お得のメインになるのは、キャッシュバックキャンペーンです。
申込み後一定の要件を満たせば、キャッシュバック特典を受け取る事が出来てお得になります。
特典は現金振込の他、商品券の場合やポイント還元の事もあります。
オンライン公式HP
回線サービスを提供する企業が、自社ホームページで新規契約を受け付けています。
キャッシュバックキャンペーンは、行っている場合と行っていない場合があります。
現在の状況としては、ドコモ光は公式特典として、新規契約者に対してdポイント20,000ポイントのプレゼントを行っています。
d払いをお使いの方なら、2万円分(期間と用途が限定されています)の支払に使える事になります。
携帯ショップなどの店舗
ドコモ光の申込み先として、利用者が多いのが全国に約2,300店舗があるドコモショップです。
ドコモの看板を掲げている店舗なので、ドコモが運営している窓口と思っている方も多いですが、NTTドコモが直接運営しているのは30店舗ほどで、大半の店舗は代理店契約を結んでいる別資本の企業が運営している代理店です。
店舗独自の特典キャンペーンを開催している場合もありますが、多くの店舗では独自キャンペーンは行っていません。
先のドコモ光の公式キャンペーンも、オンライン申し込みに限定されていて、ドコモショップで契約しても特典キャンペーンの享受は出来ないため、お得という観点から見れば、店舗での契約は積極的にオススメしません。
オンライン専門代理店
代理店契約を結んでいる販売店は、ドコモショップなどのリアル店舗だけでなく、オンラインに特化したオンライン専門代理店があります。
物販の通販と同様に、経費が掛からない運営が出来るため、独自の特典キャンペーンでキャッシュバックを行う事が可能になっています。
お得な光コラボの申込み手順は?
お得な光コラボの開通までの流れを、以下簡単にご説明します。
1.エリア確認
日本中の多くのエリアをカバーしているフレッツ光ですが、念のため利用したい住所が提供エリアになっているかを、事前に確認して置くとスムーズに事が運びます。
2.お申し込み
フリーコールの電話か、web上で光コラボの申込みを行います。
電話での申し込み 問い合わせ 0120-93-2299 (10時から19時)
3.折り返しの連絡がくる
申込み内容の確認作業を行い、料金などを案内する連絡が入ります。
最終確認を行った後で、工事担当者から日程についての連絡が入ります。
工事には立ち会いが必要なので、スケジュールの擦り合わせを行って下さい。
4.工事が完了して開通
工事の前に、光コラボ事業者から郵便物が到着します。
中身は、契約内容や設定内容等が記述された書類です。
工事完了後に到着した設定内容を行う事で、光回線が利用出来る様になります。
NTTグループが提供している、コスパの良い光回線サービスのオススメを具体的にご紹介します。
ビジネス利用の法人契約なら「フレッツ光」がオススメ!
(出典:フレッツ光申込サイト)
光回線を店舗やオフィス等で業務利用する場合、「フレッツ光」をNTT東西と契約して、プロバイダを別途契約する形態をオススメします。
NTT東西は数多くのビジネスの現場に広く関わってきた、膨大なノウハウが蓄積されていて、ビジネス利用のかゆいところに手が届くサービスを提供しています。
登記上の法人登記は必要無く、個人事業主も法人契約が利用出来ます。
そのメリットを、幾つか見ていきましょう。
キャッシュバック
法人契約の場合は、光コラボの申込みをオンライン専門代理店で行っても、対象外になっているケースが多くなっています。
フレッツ光の場合は法人契約のみが、キャッシュバックキャンペーンの対象になっている事が多く、高額のキャッシュバック特典を受けられます。
詳細は以下をご覧下さい。
請求書払いが可能
フレッツ光の法人契約は、請求書での支払が可能になっていて、経理上が通常の他の請求書と同様に処理が出来ます。
光コラボでは対応しておらず、多くはカード支払になっています。
24時間サポート
トラブル時に仕事を止めない事が、ビジネス利用者にとっては生命線になる事もあります。
フレッツ光の法人契約では、24時間サポートが受けられるオプションサービスがあります。
同時接続機器の台数
フレッツ光の個人契約では、推奨される端末の接続台数は10台までですが、法人契約のオプション契約(NTT東日本ではフレッツ光ネクスト プライオ1やフレッツ光ネクスト プライオ10・NTT西日本ではフレッツ光ネクスト ビジネスタイプ)では、同時接続台数の制限が無くなります。
光回線が導入出来ない場合は「ホームルーター」
光回線の提供エリアにお住まいが無い方や、マンション集合住宅に引き込み工事されていない場合など、光回線が導入出来ないケースは少なくありません。
また、光回線の導入工事を行っても、引っ越しする予定があるなら、その都度に光回線の導入工事を行うのは合理的ではありません。
光回線が導入出来ない事情が有る場合なら、ホームルーターが最適なインターネット回線手段です。
2023年1月現在のNTTグループでは、ドコモからhome 5G HR01が提供されています。
NTTグループが提供している「ホームルーター」home 5G HR01
(出典:GMOとくとくBB ドコモ home5G)
月額料金は4,950円です。
本体機種代は39,600円ですが、月々サポートで毎月分1,100円が36回に渡り割引されるため、本体費用は実質無料で利用が出来ます。
ドコモ公式HPから申し込んだ場合、現在dポイント15,000分がゲット出来るキャンペーンを行っていますが、上記サイトからならamazonギフト券18,000円分がプレゼントされるため、大変お得です。