インターネット接続サービスを新しく契約する際には、まずどんな「接続の種類」を選ぶのかを考えなければなりません。
現在最も一般的な接続方法は光回線接続サービスと言え、コストやスピード面で優れているのがこの光回線といえます。
そのほかにも置くだけでインターネット接続ができる機器や、モバイルルーターを使ったサービスなどもありますが、安定して高速の接続が必要なら光回線がおすすめです。
しかしこの光回線は、住んでいる建物によって選べるものや選べないものがあり、例えば集合住宅に住んでいると、お得にインターネット接続ができる光回線を選ぶ際に、事前にある程度の知識が必要となります。
そこで今回はそんな「集合住宅で光回線を利用する」ためにはどんな条件があるのか、そしてよりお得に利用するために選ぶべきサービスについて、紹介していきましょう。
ある程度の規模の集合住宅なら光回線が使える
まずはこのインターネット光回線は、どんなタイプの集合住宅で利用できるかについて見ていきましょう。
そもそも光回線とはどんな回線?
光回線とは、「光ファイバーケーブル」を使ってインターネットを接続する回線です。
光ファイバーケーブルが使われる前は、メタル(金属)を使ったアナログ回線が主流でしたが、現在の有線インターネット接続のほとんどは、すでに光回線に切り替わっていると言っても良いでしょう。
光回線の特徴は通信スピードが速く、さらに安定していることにあります。動画コンテンツのような容量の大きなデータを手軽に見られるのも、この光回線が普及したことで可能となりました。
建物に光回線が既に引き込まれている必要がある
戸建ての住宅の場合はこの光回線を戸別に敷設していくのですが、では集合住宅の場合はどうなるのでしょうか。
集合住宅の場合は建物に対して光回線を敷設し、さらに各戸に回線を分配していくことになります。
現在では一定規模のマンションなどの集合住宅には光回線が導入されていて、その基準は一般的には「16戸以上」が入っているマンションが目安となります。
現実的に新規で光回線を引くことは難しいかも
新築のマンションであれば、ほとんどが引き渡し時には光回線の設備が導入されていることが多く、新たに建物に光回線を敷設するために住人が手続きする必要はないといえます。
さらに新築でなくても、光回線が導入されていないマンションに、マンションの住人が新たに光回線を敷くことは、現実的には難しいのです。
なぜなら光回線は各戸に敷くのではなく、建物に対して敷設工事を行うからです。そのため回線を建物に導入するかどうかは、オーナーや管理者の仕事となります。
とは言っても、よほど古くて小さな集合住宅以外には既に光回線が導入されていることがほとんどです。
もし引っ越しなどで集合住宅を選ぶ際に気になるのであれば、事前に光回線の導入状況を確認してみると良いでしょう。
光回線の種類は管理組合に問い合わせてみよう
光回線にはいくつかの種類があり、建物によってどの回線が引き込まれているか異なります。この引き込まれている回線によって契約できるサービスが変わってきますので、まずは事前にチェックしておきましょう。
光回線の種類は問い合わせが可能
光回線にはよく耳にするサービスの種類だけでも「フレッツ光」「光コラボ」「NURO光」「auひかり」「eo光」「コミュファ光」などがあります。
それぞれ光回線を利用するという意味では同じ光接続となりますが、料金やサービスなどにそれぞれの特徴があります。
そのため自分が居住する建物にどの光回線が導入されているのかは、転居する前などに事前にチェックしておきたいものです。
光回線の種類は管理組合や管理サービス会社が把握していますので、問い合わせてみると良いでしょう。
光回線公式サービスから検索も
もしどの光回線が導入されているかを管理組合などに問い合わせるのが面倒だったり、自分で探したいというのであれば、ネットを使って調べることも可能です。
フレッツ光の場合はNTT東日本、NTT西日本から自分の住んでいるエリアを選び、郵便番号などから住所を絞り込めば該当する建物を探せます。
その中から自分の建物や部屋を選択すれば、利用できるフレッツ光のサービスがチェックできます。
後から詳しく説明しますが、回線の有無と一緒に、建物内でどのような配線方式が利用できるかも確認しておくと良いでしょう。
「フレッツ光」「光コラボ」のサービスエリア検索・マンション導入タイプ確認サイト
「NURO光」のサービスエリア検索・マンション導入タイプ確認サイト
「auひかり」のサービスエリア検索・マンション導入タイプ確認サイト
「eo光」のサービスエリア検索・マンション導入タイプ確認サイト
「コミュファ光」のサービスエリア検索・マンション導入タイプ確認サイト
光回線の中でももっともメジャーなのがNTTフレッツ光
先ほどざっと光回線のサービスの種類をいくつか紹介しましたが、サービスがいくつかあるとはいえ、その基本となるのはNTTのフレッツ光です。
全国くまなくカバーしている光回線は、実質的にはNTTが提供するフレッツ光回線だけと言ってもよく、最もメジャーな光回線となっています。
光回線といえばNTTフレッツ光がメイン
そもそもフレッツ光とは、日本国内で電話や通信インフラを一手に担っていたNTTが提供するインターネット接続回線です。
フレッツ光以外にも自前の回線を持っている事業者はありますが、あくまでその回線は部分的なものが多く、全国をネットワークで繋いでいるのはNTTの光回線のみと言ってもよいのです。
そのため、フレッツ光以外の回線も最終的には自前回線以外の接続でフレッツ光回線を「借りて」いる場合が多く、やはり光回線といえばフレッツ光というのが実情なのです。
NTTの光回線が最も国内では普及している
NTTフレッツ光のアドバンテージは、集合住宅で利用する際にも同様の意味を持ちます。
数多く集合住宅に導入されている光回線はNTTのフレッツ光と言ってもよく、もちろんその他のサービスを利用できる集合住宅もありますが、やはりその安心感と安定性では、NTTのフレッツ光が最も普及していると言っても良いでしょう。
フレッツ光が使えるなら光コラボも利用可能
さてこのように光回線はNTTのフレッツ光がおすすめということはお分かりになったと思いますが、実はこのフレッツ光回線をNTTとは異なる事業者と契約すると、お得に利用できるのです。
出典:NTT西日本
これが「光コラボ」と呼ばれるサービスです。
コスパを考えるなら「光コラボ」も要検討
出典:光コラボ申込サイト
光コラボとは、NTTから他の事業者が光回線を借りて、光回線接続を提供するというサービスとなっています。
光コラボは「光回線コラボレーションモデル」の略で、NTT以外の事業者がフレッツ光回線を借りて提供している光アクセスサービスを指します。
他の事業者が提供することでフレッツ光回線をNTTが独占利用せず、いろいろな会社の独自サービが利用できるようになるのが、この光コラボのメリットとなります。
さらに、NTTと直接フレッツ光を契約するよりも、この光コラボを利用したほうが基本的には月額料金がリーズナブルになるというのが、光コラボの最大のメリットと言えるでしょう。
光コラボにはいくつかの事業者から選択可能
ではこの光コラボは、集合住宅で利用することはできるのでしょうか?
実はフレッツ光が集合住宅に導入されていれば、光コラボが利用できるのです。
光コラボの種類としては、事業者によって名前が異なり「ドコモ光」「ソフトバンク光」「@TCOMヒカリ」「ニフティ光」など多種の光コラボが用意されています。
集合住宅にフレッツ光が開通しているのなら、このような光コラボの中から自分に合った、そしてリーズナブルなサービスが選べるというわけです。
配線方式によっては工事不要で利用できる場合も
光回線を集合住宅で使う際には、回線が導入されているかどうかの他に、もう一つチェックしておきたいことがあります。
それは、建物に引き込まれている光回線が、各戸にどのような形式で配線されているかということです。
建物内の配線方式によって簡単に光コラボが利用可能
この配線の形式には3つの種類があり、それぞれ「光配線方式」「VDSL方式」「LAN配線方式」と呼ばれています。
この形式によって、住人が選べる光回線サービスが決まってきますので、もし自分でサービスを選びたいのであれば、それに対応した方式でなければなりません。